【合格体験記】GAIL試験対策は「NotebookLM」が最強?AIでAIの資格を攻略する勉強法

 2025.12.01 XIMIX 棚橋

本TechBlogはTeam xG Advent Calendar 2025 1日目の記事になります。

こんにちは。
生成AIの進化、早すぎませんか? 毎日のように新しいツールやモデルが出てきて、キャッチアップするだけでも一苦労ですよね。

そんな中、ビジネスマンやエンジニアの間で注目されているGoogle Cloudの認定資格「Generative AI Leader(以下、GAIL)」。私も勉強してみたのですが、この試験対策にGoogleの「NotebookLM」を使ってみたら、これがもう、「最強の勉強パートナー」だったんです。

今回は、私が実際にNotebookLMを使ってGAIL試験対策をした際の実体験を交えながら、その効果的な活用術をシェアしたいと思います。

そもそも「GAIL試験」ってどんな試験?

まずは敵を知るところから。
GAIL(Generative AI Leader)は、その名の通り、生成AIに関する基礎知識や、ビジネス活用のためのリーダーシップを問われる資格です。

「リーダー向けなら、技術的なことは出ないの?」

と思うかもしれませんが、そこはGoogle Cloudの認定資格。
LLM(大規模言語モデル)の仕組みや「ハルシネーション」といった用語の理解はもちろん、Vertex AIなどGoogle Cloud関連サービスの知識もしっかり問われます。一般的なAIの知識だけでは太刀打ちできないのが、この試験のニクイところですね。

なぜ試験対策に「NotebookLM」なのか?

ここで登場するのが、NotebookLMです。
ChatGPTやGeminiなどのチャットAIで勉強しようとすると、たまに「もっともらしい嘘(ハルシネーション)」をつかれること、ありませんか? 試験勉強で間違った知識を覚えてしまうのは致命的ですよね。

NotebookLMが試験対策に最適な理由は、「グラウンディング(Grounding)」という特性にあります。

これは簡単に言うと、「ユーザーがアップロードした資料(ソース)の情報"だけ"を元に回答してくれる」機能のこと。つまり、信頼できる教科書さえ渡しておけば、AIが勝手に嘘をつくリスクを極限まで減らせるんです。

これが、私がNotebookLMを選んだ最大の理由です。

(NotebookLMについては弊社ブログの参考記事も是非ご覧ください。)

Step 1:ソースの選び方(ここが一番大事!)

NotebookLMを使う上で、最も重要なのが「ソース選び」です。
「ゴミを入れればゴミが出てくる(Garbage In, Garbage Out)」という言葉がありますが、これはNotebookLMにも当てはまります。

私が実際にやってみて、「これは必須!」と感じたソース構成は以下の通りです。

  • 公式シラバス(必須): 「認定試験ガイド」とも言います。出題範囲が網羅された地図です。
  • 公式模擬試験の結果(必須): 問題の傾向をAIに理解させるために不可欠です。
  • テスト対策トレーニングの資料: オンライン学習などで手に入るテキストがあれば最高です。
  • Google公式ドキュメント(推奨): 関連するGoogle Cloudサービスの公式ヘルプページURLなどをとりあえず突っ込んでおきます。

ポイントは、「信頼できる公式情報だけ」を入れること。
ネット上の誰が書いたか分からないブログ記事などは、あえて入れません。こうすることで、NotebookLMは「公式情報のみを知っている優秀な家庭教師」に進化します。

Step 2:まずは基本機能で「全体像」をつかむ

ソースを読み込ませるだけで、NotebookLMはすぐにその内容を分析してくれます。

自動要約とQ&A

まずは、読み込んだ資料の要約を読んでみましょう。NotebookLMでは、2025年11月時点で以下イメージの様なコンテンツをクリックひとつで生成できる機能があります。

これらの機能で「取り込んだ資料には何が書いてあるか」を一瞬で把握できます。分からない単語があれば、チャット欄で「〇〇ってどういう意味?」と聞けば、辞書代わりに使えます。

この要約機能について少しだけご紹介します。

音声解説

これ、面白い機能です。アップロードした資料を元に、AI同士が対話形式で内容を解説する音声(ポッドキャスト風)を生成してくれるんです。通勤中の聞き流し学習には最適です。

インフォグラフィック

これは資料の概要について一枚の、一目でポイントが把握できるインフォグラフィックを作成してくれるんです。まずは全体像をつかむために面白いアプローチだと思います。

Step 3:実践!合格率を上げる「プロンプト活用術」

さて、ここからが本番です。
私が実際に試行錯誤してたどり着いた、「試験に勝つためのプロンプト術」をご紹介します。

失敗例:ただ「テスト」クリックはNG

最初は私も横着して、上のイメージにある「Studio」から「テスト」ボタンをクリックだけで問題を生成してみました。するとどうなったと思います?

AI:「この試験の出題数は何問でしょうか?」

……いや、知ってるわ!と思わずツッコミを入れてしまいました(笑)。
ただ生成するだけだと、もちろん有用な模擬試験も作ってはくれるんですが、試験の「概要」に関するクイズを作ってしまうことがあるんですね。

成功のコツ:「本番形式」と「範囲指定」

質の高い問題を作らせるには、具体的な指示が必要です。これは「テスト」ボタンの右肩の編集(鉛筆アイコン)ボタンから追加のプロンプトを指定できます。

 
「可能な限り出題スタイルや問題内容について本番試験に出題されるような形式で、4択問題を作成してください」
「セクション2(責任あるAI)の範囲に絞って、苦手克服のための問題を出して」

このように指示すると、NotebookLMは一気に「試験対策モード」に入ります。実際に模擬試験レベルの問題が生成されたときは、ちょっと感動しました。

また、単語帳(フラッシュカード)を作りたい時も同様です。「試験に出る重要単語をリストアップして」と頼めば、自分だけの用語集が一瞬で完成します。

Step 4:さらに深掘る「更問い(さらとい)」学習法

問題を解いて、「正解!よかった!」で終わっていませんか?
NotebookLMを使うなら、それだけではもったいないです。私がおすすめしたいのは、「更問い(さらとい)」による学習です。

例えば、クイズで間違えた時、あるいは正解した時でも、解説が少し物足りないことがありますよね。そんな時は、すかさずチャットでこう聞きます。また、「テスト」生成機能で作成した問題には「説明」ボタンで聞くこともできます。

「なぜこの選択肢が正解なの? 他の選択肢が間違いである理由も教えて」
「この概念、小学生でも分かるように例え話で説明して」

すると、ソース(公式ドキュメントなど)に基づいて、噛み砕いた説明をしてくれます。
自分で資料をひっくり返して該当箇所を探す手間が省けますし、何より「疑問をその場で解決する」サイクルが回せるので、記憶の定着率が段違いです。

まとめ:AIのことはAIに聞くのが一番早い

GAIL試験対策を通じて感じたのは、「AIの資格勉強こそ、AI(NotebookLM)を使うべき」ということです。

膨大なドキュメントの中から必要な情報を探し出し、整理し、問題を出してくれる。これらを全て人力でやろうとしたら、何時間あっても足りません。
NotebookLMという「信頼できるパートナー」がいれば、効率的に、そして深く学ぶことができます。

これからGAIL試験を受ける方はもちろん、新しい技術をキャッチアップしたい方は、ぜひ手元の資料をNotebookLMにアップロードしてみてください。
「えっ、こんなに楽していいの?」ときっと驚くはずです。

さあ、次はあなたの番です。まずはGoogle Cloudの公式サイトから信頼できる情報を集めるところから始めてみましょう!

 

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