【AlloyDB for PostgreSQL】自動バックアップのスケジュールをgcloudコマンドで変更する手順

 2025.12.05 XIMIX 重山

本TechBlogは XIMIX Advent Calendar 2025 5日目の記事になります。

はじめに

背景

Google Cloudが提供するフルマネージドのデータベースサービス、AlloyDB for PostgreSQLには、標準で自動バックアップ機能が組み込まれています。

しかし、2025年11月現在、この自動バックアップのスケジュール(取得曜日や開始時刻)を変更する機能が、Google Cloud コンソール(GUI)上では提供されていません。

目的

本記事では、この自動バックアップのスケジュールを、gcloud コマンドラインツールを使って変更した際の手順について、備忘録でまとめます。

AlloyDB for PostgreSQL:データのバックアップと復元の概要

実施する設定変更の内容

今回は、自動バックアップの取得スケジュールを、以下の通り変更します。

設定項目 変更前の設定 変更後の設定  備考

取得曜日

毎日

月曜日~金曜日

週末(土・日)は除外

取得時間

日本時間 17:00
(UTC 8:00)

日本時間 23:00
(UTC 14:00)

UTC(協定世界時)で指定が必要

変更前の設定

AlloyDB_backup3

gcloudによる変更手順

gcloud alloydb clusters update コマンドを使用して、既存のクラスタの自動バックアップ設定を更新します。

UTC時刻の注意点

AlloyDBのバックアップ時刻は、UTC (協定世界時) の 24 時間制で設定する必要があります。
日本標準時(JST)との時差は9時間です。日本標準時(JST)23時は、9時間引くと、UTC (協定世界時) に相当します。

実行コマンド例

gcloud alloydb clusters update <クラスタID> \
    --automated-backup-days-of-week=MONDAY,TUESDAY,WEDNESDAY,THURSDAY,FRIDAY \
    --automated-backup-start-times=14:00 \
    --region=<リージョン名> \
    --project=<プロジェクトID>

実行結果

gcloud コマンドが実行が成功すると、以下のように更新処理が開始され、完了が通知されます。

Operation ID: <実行ID>
Updating cluster...done.

変更後の設定

設定が完了すると、Google Cloud管理コンソール上でも変更されたことが確認できました。

AlloyDB_backup4

参考

AlloyDB:自動バックアップを有効にして構成する

まとめ

Google Cloud コンソール上ではスケジュール変更ができないAlloyDBの自動バックアップ設定も、gcloud alloydb clusters update コマンドを利用することで容易に変更できることが確認できました。

設定自体はシンプルですが、特にバックアップ開始時刻は UTC で指定が必要な点に留意することが重要です。この手順が、同様の設定変更を行う方々の参考になれば幸いです。

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執筆者紹介

Katsuhiko Shigeyama
XIMIX 重山
2011年に日本情報通信株式会社(通称NI+C)に入社し、オンプレミスのエンジニアとして、従事 クラウドビジネスの成長性・進歩に興味を抱き、2019年からGoogle Cloudに従事し始める。当初は、クラウドのインフラを中心に担当し、現在は、主にデータアナリティクスを中心に活動をしている Google Cloud Partner Top Engineer 2025受賞

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