Looker Studioのダッシュボードが見れなくなった?アクセス権問題を解決!

 2023.12.19 2023.12.20

はじめに

こんにちは、XIMIXの佐々木です。

本記事はNI+C TeamGCP Advent Calendar 2023 20日目の記事となります。

以前にチーム内でLooker StudioでBigQueryのデータを可視化するダッシュボードを作成し、月1回ほどのペースでアクセスしていました。

しかし、ある日そのダッシュボードのデータに急にアクセスできなくなる事象が発生しました。その際のことについて今回は話していこうと思います。

Looker Studioとは

Looker Studioは、Googleが提供するクラウドベースのビジネスインテリジェンス(BI)ツールで、グラフや表を用いてデータを効果的に可視化できます。元々は「Googleデータポータル」として知られ、2022年10月に現在のLooker Studioに名称変更されました。

このツールの最大の魅力は、完全に無料であり、Googleアカウントがあれば誰でも利用できる点です。また、操作は直感的でグラフィカルなインターフェースを使用して行われるため、高度な技術スキルが必要なく、非常に使いやすいBIツールとなっています。

公式ドキュメントはこちら

今回の事象

前述の通り、月に1回ほどの頻度でアクセスしていたダッシュボードで、突如としてデータが表示されなくなりました。

ダッシュボード画面は以下の通りで、エラーメッセージによるとアクセス権が失われたとのことでした。ただし、ダッシュボード側の権限やBigQuery側の権限に変更が加えられた形跡はなく、発生当初は何がトリガーとなって発生したのかが不明でした。

原因

根本原因は、ダッシュボードを構築したユーザーのGoogleアカウントが停止されたことでした。

当該ユーザーアカウントは、データソース(BigQuery)へのアクセスにおいて認証に利用されており、そのユーザーアカウントが停止されたことにより、データソースへのアクセスも失ってしまったようでした。

Looker Studioを構築する際、データソースにBigQueryを指定すると、デフォルトではログインしているユーザーアカウントの権限でアクセス可能なテーブル一覧が表示され、設定することができます。そしてデータソースの設定後、認証方法を変更しない限り、今回のようにユーザーアカウントでの認証が引き続き設定されるようになっております。

対応

対応としてはとてもシンプルですが、認証の方法をユーザーアカウントではなく、サービスアカウント認証に変更することで今回のような事象は発生しないように対策することができました。

認証情報の変更方法は以下の通りです。

「リソース」>「追加済みのデータソースの管理」から対象のデータソースの編集ボタンを押下します。データの認証情報から認証情報を変更することができます。

まとめ

Looker Studioは非常に使いやすいBIツールですが、今回のようにデフォルト設定のままでは、後々問題が発生する可能性があります。

また余談ですが、ダッシュボードのオーナー権限を持つユーザーのアカウントが停止した場合、自動的に権限が委譲される機能はLooker Studioでは提供されていません。そのため、オーナー権限を持つユーザーが停止され、かつ編集者権限を持つユーザーが登録されていない状態では、ダッシュボードを編集できるユーザーが存在せず、ダッシュボードの機能を復活させることができなってしまうことも今回の騒動で認識できました。

長期的に利用していく際には今回の認証情報とアクセス権限に注意して構築するようにしましょう。

 

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