2024年11月のGoogle Cloudアップデートまとめ

 2024.12.25 Katsuhiko Shigeyama

はじめに

皆さんこんにちは、XIMIXの重山です。
本記事は、NI+C TeamGCP Advent Calendar 2024の25日目の記事となります。

今回は、2024年11月のGoogle Cloud アップデートまとめを紹介します。
本記事は、Google Cloud release notes | Documentationから、厳選しております。

AlloyDB for PostgreSQL

AlloyDB 無料トライアル クラスター

AlloyDB 無料トライアル クラスターは、現在すべてのリージョンでご利用可能になりました。

詳細:AlloyDB free trial clusters overview

Migrate from Cloud SQL for PostgreSQL to AlloyDB for PostgreSQL[プレビュー]

Cloud SQL バックアップを AlloyDB for PostgreSQL の無料トライアル クラスタにコピーして、Cloud SQL for PostgreSQL インスタンスを移行することが可能になりました。

詳細:Migrate from Cloud SQL for PostgreSQL to AlloyDB for PostgreSQL 

Audit Manager

Audit Managerが一般提供開始[GA]

Audit Manager とは、Google Cloud でのコンプライアンス監査プロセスを簡素化するコンプライアンス監査ソリューションです。

詳細:Audit Manager overview

BigQuery

Cloud Storage データを検出してカタログに登録する[プレビュー]

Dataplex 自動検出を使用すると、Cloud Storage バケット内のデータをスキャンしてメタデータを抽出し、カタログ化できます。自動検出により、分析や AI に使用できる BigLake または外部テーブルとオブジェクト テーブルが作成され、そのデータが Dataplex カタログにカタログ化されます。

詳細:Cloud Storage データを検出してカタログに登録する

Gemini 拡張 SQL 変換機能を提供

インタラクティブ翻訳モードでは、Gemini 拡張 SQL 変換を使用して、変換された Google SQL クエリをカスタマイズできます。[GA]

詳細:インタラクティブ SQL トランスレータを構成する

Gemini モデルを使用して、バッチ変換用の AI 提案を生成できます。提案は、Gemini ベースの構成 YAML ファイルに基づいています。[プレビュー]

詳細:変換ジョブを送信する

インタラクティブ SQL 変換を実行した後、変換された SQL クエリの概要を含む Gemini 生成のテキスト説明をリクエストできます。[プレビュー]

詳細:インタラクティブな SQL トランスレータを使用してクエリを変換する

Gemini 1.5 Flash / Gemini 1.5 Proが利用可能[GA]

Vertex AI Gemini 1.5 flash または Gemini 1.5 pro モデル に基づくリモート モデルに対して、 教師ありチューニングを実行できるようになりました。

詳細:Gemini モデル

2025 年 1 月 27 日まで、BigQuery で Gemini を無料で利用可能

上記以降に BigQuery で Gemini を引き続き使用するには、以下のいずれかを実施する必要があります。

  • BigQuery Enterprise Plus エディションの予約を購入し、BigQuery で Gemini を使用するプロジェクトに割り当てる。
  • Gemini Code Assist Enterprise を購入する。

詳細:Gemini in BigQuery を設定する

INT64 または TIMESTAMP データを含む列に検索インデックス作成[GA]

INT64 または TIMESTAMP データを含む列に検索インデックスを作成でき、BigQuery はそれらの列を使用する述語を最適化できます。プレビュー版では提供されていましたが、一般提供(GA)となりました。パフォーマンス向上やクエリ費用の削減に役立ちそうですね。

詳細:BigQuery の整数検索やタイムスタンプ検索のパフォーマンスを向上させ、クエリ費用を削減する

Cloud Load Balancing

割合ベースのリクエスト ミラーリング[プレビュー]

パーセンテージベースのリクエスト ミラーリングが、グローバルおよびリージョンの外部 Application Load Balancer でサポートされるようになりました。

詳細:トラフィックのミラーリング

Cloud Monitoring

ダッシュボード変数とダッシュボードレベルのフィルタリング[GA]

固定されたフィルタと変数には複数のデフォルト値を設定でき、複数の値の選択もサポートようになりました。

詳細:カスタム ダッシュボードに永続フィルタを追加する

Cloud Run

サービスおよびジョブで、インメモリボリュームタイプが利用可能[GA]

詳細:
サービスのインメモリ ボリュームのマウントを構成する
ジョブのインメモリ ボリュームのマウントを構成する

ジョブのタスク タイムアウトを最大168時間 (7日間) まで設定可能[プレビュー]

デフォルトでは、各タスクは最大 10 分間実行されます。この時間は短くすることも、長くすることも可能です(最長 168 時間[7 日間]まで)。24 時間を超えるタイムアウトのサポートはプレビュー版で利用できます。

詳細:タスクのタイムアウトを設定する(ジョブ)

Cloud SQL

バックアップのサイズを表示できるように

Cloud SQL インスタンスのバックアップのサイズをgcloud CLI または API を使用して確認することが可能になりました。

詳細:バックアップ サイズを表示する [MySQLPostgreSQLSQL Server]


Private Service Connect エンドポイントを自動的に作成可能[プレビュー]

サービス接続ポリシーを使用することで、Cloud SQL が Private Service Connect エンドポイントを自動的に作成できるようになりました。

詳細:エンドポイントを自動的に作成する

プライベート サービス アクセスと Private Service Connect が構成可能[プレビュー]

既存のプライベート サービス アクセス インスタンスに対して Private Service Connect を有効にすることが可能になりました。

詳細:限定公開サービスアクセスとPrivate Service Connect の両方を構成する
[MySQLPostgreSQLSQL Server]

高度な障害復旧 (DR) が一般提供[GA]

Cloud SQLの障害復旧に役立つ高度な障害復旧(DR)が一般提供となりました。この機能は、Cloud SQL Enterprise Plus エディションのインスタンスでのみサポートされています。

詳細:高度な障害復旧(DR)を使用する [MySQLPostgreSQLSQL Server]

書き込みエンドポイント機能[プレビュー]

書き込みエンドポイントは、現在のプライマリ インスタンスの IP アドレスに自動的に解決されるグローバル ドメイン名サービス(DNS)名です。書き込みエンドポイントを使用すると、リージョンが停止した場合にアプリケーション接続を変更する必要がなくなります。

詳細:書き込みエンドポイントを使用して接続する

Cloud Storage

ソフト削除されたバケットを復元可能

アクティブなソフト削除ポリシーを使用してバケットを削除すると、Cloud Storage は指定されたソフト削除保持期間中バケットを保持し、その期間中にバケットをライブ状態に復元できます。

詳細:削除済み(復元可能)バケットを復元する

バケット IP フィルタリング[プレビュー]

バケット IP フィルタリングを使用すると、リクエストの送信元 IP アドレスに基づいてバケットへのアクセスを制限し、不正アクセスからデータを保護できます。

詳細:バケット IP フィルタリング

Dataplex

セマンティック検索を使用してデータを検出する[プレビュー]

Gemini を搭載したセマンティック検索は、複雑な検索構文を必要とせずに検索プロセスを簡素化します。自然言語クエリをサポートしています。

詳細:セマンティック検索を使用してデータを検出する 

Cloud Storage データを検出してカタログに登録する[プレビュー]

自動検出は、Cloud Storage バケット内のデータをスキャンしてメタデータを抽出し、カタログ化できる BigQuery の機能です。自動検出により、分析や AI に使用できる BigLake または外部テーブルとオブジェクト テーブルが作成され、そのデータが Dataplex カタログにカタログ化されます。

詳細:Cloud Storage データを検出してカタログに登録する

Firestore

データを一括削除する[プレビュー]

Firestore のマネージド一括削除サービスを使用して、データベースからデータを削除できるようになりました。この機能は、1 つまたは複数のコレクション グループに対する削除をサポートしています。

詳細:データを一括削除する

信頼性 Recommender[GA]

Firestore の信頼性に関する推奨事項と分析情報が一般提供されました。推奨事項と分析情報をチェックすることで、データベースの信頼性を向上させることが可能です。

詳細:信頼性 Recommender

Generative AI on Vertex AI

バッチテキスト生成[プレビュー]

バッチ予測は、一般提供 (GA) の Gemini で利用できます。利用可能な Gemini モデルには、Gemini 1.0 Pro、Gemini 1.5 Pro、および Gemini 1.5 Flash があります。

詳細:バッチテキスト生成

Google Kubernetes Engine

Backup for GKE

Backup for GKE では、Hyperdisk スループット、エクストリーム、バランス タイプのボリュームのバックアップとリストアがサポートされるようになりました。

詳細:Backup for GKE

Google Security Operations

Google SecOps SOAR

Gemini を使用してplaybookを作成するときに、プロンプトでカスタム統合を使用できるようになりました。

詳細:Create and edit a playbook with Gemini

Pub / Sub

Cloud Storage インポート トピックを作成する[GA]

Cloud Storage インポート トピックを作成し、Cloud Storage から Pub/Sub にデータを取り込むことができるようになりました。

詳細:Cloud Storage インポート トピックを作成する 

また、 Cloud Storage インポート トピックを使用してデータを取り込むときに、Google Cloud プラットフォーム ログを有効にして問題のトラブルシューティングが役立ちます。

詳細:プラットフォーム ログを使用して Cloud Storage インポート トピックのトラブルシューティングを行う

Security Command Center

Security Command Center API v2[GA]

Security Command Center API v2は一般提供 ( GA ) されました。

  • 2024 年 12 月 9 日以降、組織内で Security Command Center を初めて有効にする場合
    • Security Command Center API の v2 のみをサポート
  • 2024 年 12 月 9 日より前にプロジェクト レベルで Security Command Center を有効にした場合
    • 利用可能なすべてのバージョンの Security Command Center API をサポート

Security Command Center API v2の詳細は、以下リンクを参照ください。

詳細:Security Command Center API の v2 に移行する 

Event Threat Detection 機能強化[プレビュー]

ネットワーク内の潜在的に悪意のある異常を検出できるように、 VPC フローログを有効にせずに、不正 IP の検出結果を生成する基本的なログ ソースを分析する機能がサポートされるようになりました。

詳細:Event Threat Detection の概要

なお、Event Threat Detectionは、Security Command Center のPremiumでのみ利用可能です。

Sensitive Data Protection

BigQuery データの検出

検出を設定して、サンプルの検出結果を BigQuery テーブルに保存できます。この機能は、検査設定が機密としてフラグを付ける情報の種類と正しく一致しているかどうかを評価する場合に便利です。

詳細:スキャン構成を作成する

機密データの検出

機密データの検出がSecurity Command Center Enterprise に含まれるようになりました。

詳細:エンタープライズ ティアで機密データの検出を有効にする 

Spanner

Java および Go アプリケーションのクライアント側メトリクスをサポート

Java および Go アプリケーションのクライアント側メトリクスをサポートするようになりました。これらのメトリクスをサーバー側メトリクスと併用することで、パフォーマンスとレイテンシの問題をより迅速にトラブルシューティングできるようになります。

詳細:クライアントサイドの指標にアクセスする

デフォルトのバックアップ スケジュールが利用可能

Spannerインスタンス作成時には、各データベースごとに24時間ごとにフルバックアップを行うデフォルトのバックアップスケジュールを設定できます。このバックアップの保持期間は7日間です。デフォルトのスケジュールは後から編集や削除が可能であり、既存のインスタンスにも新しいデータベースに対して適用できますが、既存のデータベースには適用されません。

詳細:バックアップ スケジュール

VPC Service Controls

上り(内向き)ルールと下り(外向き)ルールでID のグループとサードパーティIDを使用して、サービス境界で保護されたリソースへのアクセスを許可するためのサポートが追加されました。

詳細:上り(内向き)ルールと下り(外向き)ルールで ID グループとサードパーティ ID を構成する 

まとめ

取り上げれなかったアップデート情報もありますが、1ヶ月という期間でも、これだけ多くのアップデートがされております。まだプレビュー版もありますが、利活用できるものはしてみてはいかがでしょうか。

次回、2024年12月のアップデート情報をお楽しみに!!

 


2024年11月のGoogle Cloudアップデートまとめ

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