[Google Cloud Next '26 Las Vegas] セッション参加レポート - Dashboard Agentsによる自然言語でのセルフサービスBIの進化

 2026.05.03 杉山 聖乃

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Google Cloud Next '26 Las Vegasとは

Google Cloud Next '26は、2026年4月22日から4月24日の3日間、アメリカ・ラスベガスのMandalay Bayにおいて開催されるGoogleのクラウドサービスに関する世界最大級のイベントです。「ディープ ラーニング、刺激的なセッション、共同での問題解決など、充実した 1 週間になることでしょう。業界の専門家や、あなたと同じ課題や機会に直面している同業者から直接学ぶチャンスです。Next 26 を終える頃には、他では得られない斬新なアイデア、最先端のスキル、行動につながる知見を身につけていることでしょう。」と銘打っており、AIコンテンツで大いに盛り上がった昨年や一昨年にも勝るとも劣らないイベントとなることが期待されます。

私たちNTTインテグレーションも、Google Cloudに精通した専門家として、技術イノベーションの最新動向を取り入れ、顧客に対するソリューション提供に活かしていくことを目指して参加しています。

このような貴重な機会ですので、現地からいち早くブログで最新情報や熱量を発信してまいります。

本記事で紹介するセッション概要

  • セッションタイトル: Dashboard agents: Natural language self-service built into Looker 

  • 講演日時: 2026年4月24日 9:45 AM - 10:30 AM 

  • 内容サマリ: セルフサービス分析の次なる進化を体験できるセッションです 。自然言語を用いてダッシュボードの作成や対話ができるインテリジェントなアシスタント「Dashboard agents」が披露されました 。また、アドホック分析のためのExcel直接アップロード機能や、全く新しいモデリングGUIなどの新機能も紹介されました 。

このセッションで期待できること

 ビジネスのスピードが加速する中、ユーザーは自然言語でデータを探索し、直感的なツールで即座に答えを得ることを求めています。本セッションでは、Lookerがこの「エージェンティック(Agentic)な時代」において、生データから実用的なインサイトに至るまでの道のりをいかに簡素化し、データ活用を民主化するかを学ぶことができます  

セッション内容

セッションでは、Lookerに統合されたGeminiが従来のBIのあり方をどのように変革するのか、数々のデモを交えて解説されました。

分析バックログからの脱却と「Agentic Dashboards」

従来のダッシュボードは、ユーザーが持つ質問の約80%にしか答えられず、残りの20%はデータ専門家にアップデートを依頼する必要がありました。これにより「分析のバックログ」が生じていました。 このボトルネックを解消するため、Lookerは単なる静的なレポートから、以下の機能を持つAgentic Dashboards(自律型ダッシュボード)へと進化しています。

  • 自然言語によるインタラクティブな対話

  • コンテキスト(文脈)を理解したインサイトと推奨事項の提示

  • モニタリングとスケジューリングのためのエージェンティック・ワークフロー

LookerにおけるセルフサービスBIの民主化

ビジネスユーザー自身がデータから価値を引き出せるよう、以下の新機能が発表・実演されました。

  • セルフサービスアップロード&視覚的モデリング(GA): CSVやExcelファイルをドラッグ&ドロップでアップロードし、エンタープライズのガバナンスが効いたデータと掛け合わせて即座に分析が可能になります。また、直感的なビジュアルモデリングにより、複雑なコードを書かなくても裏側で自動的にLookMLが生成されます。

  • 新しいExplore体験とAIアシスタント(Preview): AIが分析の出発点を提案してくれる「Quick Start」機能が追加されました。また、分析をサポートするInsight Assistant、計算式の作成を補助するExpression Assistant、最適なグラフを描画するVisualization Assistantなど、Geminiを搭載した複数のAIアシスタントがBIの「難しい部分」を解消します。

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Triggered Workflows(トリガー型ワークフロー)による自律型アクション

デモの中で特に注目を集めたのが、インサイトをトリガーとした自動化です。 ダッシュボードエージェントに対し、「毎週火曜日の朝9時に、平均注文単価(Average Order Value)が$1,000を超えたらメールで通知して」と自然言語で指示するだけで、監視ワークフローが作成されます。 さらに、通知メールには単なる数値だけでなく、Geminiが分析した「なぜその変化が起きたのか(Key driver analysis)」という要因(例:値引きなしのトランザクションが48%増加した等)が自然言語で添えられており、直感的な状況把握が可能になります。

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ガバナンスと今後のロードマップ

セルフサービスを解放する一方で、Lookerの強みであるガバナンスも維持されています。管理者はダッシュボードエージェントの利用状況、ユーザーのプロンプト(フィードバック)、トークン消費量などを専用の画面でモニタリング可能です。

また、今後のロードマップとして以下が示されました。

  • Workflows: インサイトをプロアクティブに届けるスケジュール化されたワークフローの強化

  • Dynamic Insight Tiles: 効率的なデータストーリーテリングをサポートする設定可能なAIインサイトタイル

  • Dashboard Agent Embed: iframeやLooker APIを通じたエージェントの組み込み対応

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まとめ・感想

「セルフサービスBI」と「データガバナンス」はトレードオフの関係になりがちですが、LookerとGeminiの融合により、両者を高い次元で両立できるベストプラクティスが提示されたセッションでした。

特に、データに変化があった際に「数値」だけでなく「要因のテキスト解説」まで自動でプッシュ通知してくれるTriggered Workflowsは、経営層やビジネスリーダーの意思決定スピードを劇的に上げる強力な武器になると確信しました。自然言語という最も直感的なインターフェースを手に入れたLookerが、エンタープライズのデータ活用を次のステージへ引き上げていくのが非常に楽しみです。

参考

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執筆者紹介

Satono Sugiyama
杉山 聖乃
Lookerの提案~開発を担当。Google Cloud Partner Top Engineer 2025 / 2026 Data Analytics 部門、Google Cloud Partner Tech Blog Challenge 2023 /2024 Data Analytics 部門 2025 企業の部 最優秀賞を受賞。

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