【Veo 3.1】Googleが動画生成AIの常識を変える。長尺動画、一貫性、オーディオ同期の進化と実践チュートリアル　　　【後編】

はじめに

本TechBlogはTeam xG Advent Calendar 2025 16日目の記事になります。

こんにちは！新入社員の鈴木健也です。
前回の投稿は見ていただけましたでしょうか？
ぜひこちらの投稿をご一読いただいてから本投稿を見ていただけるとより、Veo3.1への理解を深められると思います！
前回、リアリティ性の向上やプロンプトに忠実であることは確認できました。
でも、まだまだVeo3.1の真価はこんなものではない、、、、
ということで、今回は、Veo3.1の進化した機能を思う存分体感していきたいと思います！

1. Extend機能

まずは、Extend機能を使用してみたいと思います。
前回作成した、こちら↓の動画の続きを生成してみたいと思います。

プロンプト1

Cinematic, 4K, soft Golden Hour light. A healthy and beautiful red fox slowly walks along a mountain path in a forest of rich autumn colors. The fox occasionally sniffs the ground. The camera uses a low-angle, slow tracking shot following the fox from behind.

シネマティック、4K、ゴールデンアワーの柔らかな光。 健康で美しい赤毛のキツネが、秋の色彩豊かな森の山道をゆっくりと歩いている。時折、地面の匂いを嗅いでいる。カメラはキツネを低い位置から後方で追うスローなトラックショット。

プロンプト2

Continue seamlessly from the last frame of the previous clip. Cinematic look and Golden Hour light maintained. The red fox stops and calmly exchanges a few seconds of eye contact with a small wild rabbit on the side of the path. The camera switches to a close-up shot at the fox and rabbit's eye level with shallow depth of field.

前のクリップの最後のフレームからシームレスに続ける。 シネマティックなルックとゴールデンアワーの光を維持。赤毛のキツネが立ち止まり、道の脇にいる小さな野生のウサギと数秒間、静かに見つめ合う。カメラはキツネとウサギの目線に近い浅い被写界深度のクローズアップに切り替わる。

プロンプト3

Continue seamlessly from the last frame of the previous clip. Cinematic look and light maintained. The red fox starts walking again, powerfully climbing a steep, rocky mountain path. The camera uses a slow crane shot starting low and ascending, looking up at the fox from the front, emphasizing the rugged terrain.

前のクリップの最後のフレームからシームレスに続ける。 シネマティックなルックと光を維持。赤毛のキツネが再び歩き始め、急な岩だらけの山道を力強く登っていく。カメラはキツネを前方下部から見上げるスローなクレーンショットで、険しい地形を強調する。

3つの動画が作成できました。
動画を見ていただければ、わかると思いますが、違和感なく、連続した動画を生成できています。
今回は、20秒ほどの短い動画ではありますが、60秒ほどの長い動画も生成可能になっています。ご自身で試してみてください。

2. Ingredients to video

次に、画像を材料に動画生成出来る機能を使用してみたいと思います。
こちらの機能では、テキストプロンプトに加えて、最大3枚までの参照画像の指定が可能になっています。
今回は、下記の3枚の画像を参照画像として指定し、動画を作成します。

プロンプト

A magical winter scene at dusk with silent snowfall. A parent and child, wearing warm coats and smiling, stand in a snow-covered square. A wild white rabbit is leaping out from a nearby snow-dusted bush, approaching a small carrot the child is holding with curiosity. In the far background, the majestic, golden-lit domes and spires of an ancient city rise above the snowy landscape.

雪が静かに降る、幻想的な冬の夕暮れ。雪に覆われた広場には、父親の肩に乗った笑顔の幼い娘が立っており、二人は温かいコートを着ている。その足元、雪の積もった灌木の中に、野生のうさぎが一匹、二人の方を静かに見上げている。遠景には、壮麗なモスクのドームとミナレットが雪景色の中にそびえ立ち、柔らかな金色の光で照らされている。魔法のような、統一感のある冬のファンタジーシーン。

ウサギの模様に関しては、違いがありますが、画像のトーンをそろえるとより自然な動画を作成することが可能です。
背景や人物など一貫した素材を利用したい場合は、おすすめしたい機能です。

3. Insert(挿入)

次は、Insert機能を使用していきたいと思います。
こちらの機能では、一度生成した動画に対して、新しい要素やオブジェクトをプロンプトで追加することが可能です。
Extend機能でも使用したこちらの動画にもう一匹キツネを追加してみたいと思います。

プロンプト

Cinematic, 4K, soft Golden Hour light. A pair of healthy and beautiful red foxes slowly walk along a mountain path in a forest of rich autumn colors. One fox occasionally sniffs the ground while the other walks closely beside it. The camera uses a low-angle, slow tracking shot following the foxes from behind. Maintain the original color grading and visual texture meticulously.

シネマティック、4K、柔らかなゴールデンアワーの光。健康的で美しい二匹のアカギツネが、豊かな秋の色に染まった森の中の山道をゆっくりと歩いている。一匹のキツネは時折地面の匂いを嗅ぎ、もう一匹はそれに寄り添うように隣を歩く。カメラはローアングルで、キツネたちの後ろからゆっくりと追跡撮影する。元のカラーグレーディングと視覚的なテクスチャを細部にわたって維持すること。

このように、キツネをもう一匹追加することができました。
キツネの動きは少し変化しましたが、山の雰囲気やコントラストは変わりありません。
生成した動画に物足りさを感じた際に、活用してみてください。

4. Remove(削除)

次は、Remove機能を使用していきたいと思います。
こちらの機能では、一度生成した動画に対して、不要なオブジェクトを削除することが可能です。

先ほどのInsert機能で追加したキツネを削除してみたいと思います。

プロンプト

Cinematic, 4K, soft Golden Hour light. A healthy and beautiful red fox slowly walks along a mountain path in a forest of rich autumn colors. The fox occasionally sniffs the ground. The camera uses a low-angle, slow tracking shot following the fox from behind.

シネマティック、4K、柔らかなゴールデンアワーの光。 健康的で美しいアカギツネが一匹、豊かな秋の色に染まった森の中の山道をゆっくりと歩いている。そのキツネは時折、地面の匂いを嗅ぐ。カメラはローアングルで、キツネの後ろからゆっくりと追跡撮影する。

キツネを一匹削除することができました。
こちらもキツネの動きに変化はありますが、全体の雰囲気に関しては変わりありません。
生成した動画に不要な物体がある際に、活用してみてください。

5. Video Generation from First and Last Frames

最後に、最初のフレームと最後のフレームを指定して動画を作成したいと思います。
こちらの機能では、指定した最初の画像と最後の画像を指定するとAIが自動的に間を補完し、滑らかにつながる動画を生成してくれます。
こちらの2枚の画像を使用して動画を作成してみたいと思います。

プロンプト

A grand, cinematic landscape shot of vibrant green grasslands and vast red clay hills under a clear blue sky, with a brown wild horse visible running in the distant background. The camera executes a very slow, continuous forward dolly and zoom, meticulously closing the distance on the running horse. The lighting shifts and warms into a hazy, backlit, sunset atmosphere during the transition, smoothly focusing on the horse as it gallops up the gentle hillside in a dynamic close-up. The entire movement should maintain professional, fluid camera motion for a seamless transition.

広大で映画的な風景ショット。鮮やかな緑の牧草地と広大な赤土の丘陵が澄み切った青空の下に広がり、遠くの背景に一頭の茶色の野生馬が走っているのが見える。カメラは非常にゆっくりと、途切れることなく前方にドリー移動し、ズームインすることで、走る馬との距離を綿密に詰めていく。移行の過程で照明は変化し、暖かく霞がかった逆光の夕焼けの雰囲気になり、やがて馬が緩やかな丘の斜面を駆け上がる躍動的なクローズアップへと滑らかに焦点を合わせる。動画全体の動きは、継ぎ目のない移行のために、プロ仕様の滑らかなカメラ操作を維持すること。

このように、最初のフレームと最後のフレームを指定することが出来ました。
最初と最後に指定したいフレームがある場合は、活用してみてください。

さいごに

いかがだったでしょうか？
今回は、Veo3.1の進化した機能について、チュートリアルを交えて、ご紹介しました。
作成過程で感じたこととして、「プロンプトが重要だな」と感じました。
指示する内容が適切でなければ、意図した動画にならない、、、
しかし、そんな悩みもGeminiを使えば、解決できます！
Geminiとの会話の中でイメージを具現化し、最適なプロンプトを作成できれば、より良い動画が作成できるはずです！
ぜひ、AIをフル活用して、Veo3.1で動画生成AIの進化を体感してみてください！