はじめに
本記事は、Google Workspace Studio(旧Flows)の実践ノウハウを100本紹介する連載「Google Workspace Studio活用方法100本ノック」の一つとなります。
業務効率化の代名詞とも言える自動化ツール(iPaaS)の導入を検討する際、「結局どれが一番使いやすいのか?」は多くの企業・チームで悩ましいテーマです。
その選択肢にGoogle純正の「Workspace Flows」が加わりました。既存の定番ツールのZapierやMakeとどう違うのかが気になる方も多いはず。既存の定番ツールと比較して、その実力を見ていきましょう。
本記事では、3つの主要ツールを「親和性」「操作性」「コスト」「AI機能」の観点からわかりやすく比較し、業務に最適な選択を後押しします。
| 難易度 | 初心者向け |
| 実現すること | Google Workspaceとの親和性を軸に、Google中心業務における最適な自動化ソリューションを定義します |
| 想定する対象者 | Workspace Flowの導入を検討されている方 |
| 利用サービス | ー |
前提条件
Google Workspace Studioは2025年12月時点ではそれまではFlowsという名前で提供されていたサービスからリネームされたサービスかつまだ提供されて間もないため、このブログの内容が最新ではなくなる可能性があることをご了承ください。この記事のポイント
- Google Workspace中心ならWorkspace Flowsが最も簡単で確実
- 外部SaaS連携の豊富さではZapier、複雑なロジックの可視化ではMakeが優勢
- 低コスト運用やセキュリティ基準重視ならWorkspace Flowsが有力
- Gemini連携によるAI自動化はWorkspace Flowsが強力
1.「3大」自動化ツールの特徴と全体比較
まずは全体像を把握するために、主要な項目で比較しました。
|
比較項目 |
Workspace Flows |
Zapier |
Make |
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ターゲット |
Google Workspaceユーザー |
初心者・個人・広範なSaaS利用 |
中上級者・複雑な分岐が必要な層 |
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操作性 |
シンプル(ノーコード、Google標準UI) |
非常に簡単(ウィザード形式) |
高機能(ビジュアルパズル形式、ドラッグ&ドロップ) |
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Googleアプリ親和性 |
最高(Google純正) |
高い |
高い |
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連携可能アプリ |
Google Cloud / Workspace中心 |
6,000以上(世界最多) |
1,600以上 |
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コスト(月額) |
従量課金(無料枠中心で低コスト運用が可能) |
定額制(高め:月約$20〜) |
定額制(中:月約$9〜) |
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AI機能 |
Gemini連携(強力な生成AI) |
Zapier Central |
AI Assistant |
2. Workspace Flowsの強み:なぜ「Google純正」が選ばれるのか
圧倒的なGoogleアプリ親和性
ZapierやMakeもGoogleアプリと連携できますが、Workspace Flowsは「Google Cloud」の基盤上で直接動きます。- 認証がシンプル:Google CloudのIAM(権限管理)でセキュアに連携
- 速度・安定性:外部サービスを介さず、遅延が少なく大規模データにも強い
- 運用の一貫性:管理コンソールや監査ログなど、Workspaceの運用基準に沿える
コストパフォーマンスの衝撃
ZapierやMakeは「月額定額制」が基本で、実行数が増えると一気に料金が跳ね上がります。一方、Workspace Flowsは従量課金です。
- 従量課金のため「使った分だけ」の支払い
- 小規模・中規模の自動化は無料枠に収まりやすく、月額0円運用も現実的
- 大量実行でも「無駄な定額」を避けてスケール可能
Geminiとの統合
Googleの生成AI「Gemini」との連携がスムーズです。
「メールの内容を要約してスプレッドシートにまとめる」「ドキュメントからタスクを抽出する」といった高度な判断を伴う自動化が、他のツールより安価かつスマートに実装できます。
- メール要約をスプレッドシートに整理、ドキュメントからタスク抽出など、判断を伴う自動化が容易
- Google製品間のデータハンドリングがスムーズで、AIの導入・保守コストを低減
3.ZapierやMakeの方が優れている点は?
Workspace Flowsが万能というわけではありません。以下のケースでは既存ツールが優位です。
外部SaaS連携が多い場合(Zapier)
- Salesforce、Slack、Notion、Zoomなど、マイナー含む膨大なSaaSを横断するならZapierの連携数が圧倒的
- 「とにかくすぐつなげたい」ニーズに強いテンプレートとコミュニティ
複雑なロジックを視覚的に構築したい場合(Make)
- 何百もの分岐・ループ・エラー処理をキャンバス上で視覚的に設計可能
- プログラミング経験があるユーザーや、ワークフローの可視化を重視するチームに最適
4. 結論:Workspace Flowsは「本当に簡単」か?
答えは「Google Workspaceが中心の業務なら、最も簡単で確実」です。
簡単ポイント
- 既存のGoogleアカウントがあれば、追加契約なしで始められる
- 管理画面・権限設定・ログなどがGoogle標準UIで統一され、導入ハードルが低い
注意ポイント
- Makeのような自由なキャンバス設計ではなく、構造化されたステップ順での組み立て
- 分岐条件(もし〜なら、〜する)など、基本的なロジック思考は多少必要
5. まとめ:どれを選べばいい?
Workspace Flowsが向いている人
- Google Workspace(Sheets、Gmail、Drive、Docs等)がメインツール
- コストを極限まで抑えたい、小さく始めて大きく育てたい
- セキュリティや運用基準をGoogle Cloudに合わせたい
Zapierが向いている人
- ITに詳しくなくても今すぐ連携したい
- マイナー含む海外SaaSを多数組み合わせて使っている
Makeが向いている人
- プログラミング経験があり、複雑なロジックを視覚的に作り込みたい
- 大規模・高難度のワークフローを設計し、細かな制御をしたい
自動化は「ツールを使うこと」自体が目的ではありません。自社のメインツールがGoogleなら、Workspace Flowsでスモールスタートするのが最も賢く、コスト効率の良い選択になりやすいでしょう。
外部SaaS連携が多いならZapier、複雑で視覚的な設計が必要ならMake。自社の現状と将来の拡張性を踏まえ、最適解を選んでいきましょう。
【ご参考】CTA(行動のすすめ)
- まずはGoogle Workspace内の業務で「手作業が多い部分」を洗い出して、Workspace Flowsで小さな自動化から始めてみましょう。
- 既存のGoogleアカウントでセットアップできるため、導入ハードルは非常に低いです。最初の1フローを本日作ってみてはいかがでしょうか。
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- Google Workspace