2025.12.25 XIMIX 山田
本記事は、Google Workspace Studio(旧Flows)の実践ノウハウを100本紹介する連載「Google Workspace Studio活用方法100本ノック」の一つとなります。
今回は少し趣向を変えて、具体的な業務課題からではなく、「AIへの無茶振り」からスタートした事例を紹介します。
Workspace Studioの作成画面で、AIアシスタントに「Workspace studioの機能を使って何か面白いことをしてみてよ」とだけ入力したところ、

意外にも実用的(?)な「一日の始まりにジョークや興味深い雑学をChatで通知してくれるフロー」が生成されました。AIが意図を汲み取り、どのようにフローを構築したのかを見ていきましょう。
| 難易度 | 初心者向け |
| 実現すること | 毎朝、Geminiが生成した「面白いジョーク」または「雑学」をChatで送信 |
| 想定する対象者 | 一日の始まりに気分を高めたい方 |
| 利用サービス | Gemini, Google Chat |
今回作成するエージェントの代表的なユースケースとしては以下のようなことが考えられると思います。
朝会のアイスブレイク
毎朝のミーティング前にChatに流すことで、会話のきっかけを作る。
チームの雑談促進
「今日の豆知識」をきっかけに、普段話さないメンバー同士のコミュニケーションを促す。
個人のモチベーションアップ
始業時にクスッと笑えるジョークを受け取り、リラックスして業務を開始する。

「Starter」に「On a schedule」を選択します。
「Time」に勤務開始時間を設定します。
「Repeat」に「Every weekday」(平日)を選択します。

「Add step」で「Ask Gemini」を選択します。
AIが最初に作成したワークフローでは「Enter a prompt」に以下の英文のプロンプトが入力されていました。
"""
Tell me a funny joke or an interesting fact to start my day.
"""

このままでは英文の内容が生成されてしまうので、和訳したプロンプトを入れましょう。(Geminiに翻訳を頼みましたが、AIアシスタントに頼む場合の訳を選びました。)
"""
朝の景気づけに、ジョークかトリビアを何か教えて。
"""

「Add step」で「Notify me in Chat」を選択します。
「Message」の右下の「+ variables」で「Ask Gemini」の「Content created by Gemini」を選択するとステップ2でGeminiがまとめた内容を取得できます。

ワークフローの下部にあるTest runで動作確認が行えます。
「Start」をクリックするとテストが開始します。

ステップごとに進捗状況が確認できます。無事成功したようです。
今回はGeminiが朝食に関するトリビアを出してくれました。

Chatを確認してみるとしっかり送信されていました。

今回は、Workspace StudioのAIに「何か面白いことをして」と曖昧な指示を出すことで、毎朝のジョークBotを作成しました。
この実験から分かった重要な点は、「明確な仕様が決まっていなくても、AIがよしなに提案し、形にしてくれる」というGoogle Workspace Studioの強力なサポート能力です。「面白いこと」という抽象的なリクエストを「ジョークや雑学の生成」→「チャット通知」という具体的なアクションに変換してくれた点は、開発のハードルを大きく下げるものです。
皆さんもぜひ、業務効率化だけでなく、ふとしたアイデアや無茶振りをAIに投げてみてください。思わぬ「面白い」ソリューションが生まれるかもしれません。