【基本編】Google Keep徹底活用ガイド:メモ・タスク管理を効率化する機能と使い方

 Apr 21, 2025 9:15:00 AM 2025.04.21

はじめに

「会議中に思いついたアイデアをサッとメモしたい」 「個人のToDoリストを簡単に管理したい」 「Webで見つけた参考情報を一時的に保存しておきたい」 「ちょっとした情報をチームメンバーと手軽に共有したい」

日々の業務の中では、大小さまざまな情報やタスク、アイデアが次々と生まれます。しかし、それらを効率的に記録・整理・活用できず、埋もれさせてしまったり、忘れてしまったりすることはないでしょうか。

Google Workspace のツールの一つである「Google Keep」は、そんな悩みを解決してくれる、シンプルで直感的なデジタルメモアプリです。付箋を貼るような感覚で、テキスト、リスト、画像、音声、手書きメモなどを手軽に記録し、整理・共有できます。

この記事では、Google Keepをこれから使いたいと考えている方や、基本的な機能を知りたい入門者の方に向けて、以下の点を分かりやすく解説します。

  • Google Keepの基本的な役割と特徴
  • ビジネスシーンで役立つ主要機能
  • Google Keepが選ばれる理由(メリット)
  • 具体的な業務での活用シーンと業務改善効果
  • 効果的な活用術と利用上のヒント

この記事を読めば、Google Keepの基本的な使い方をマスターし、日々の業務におけるメモ管理やタスク整理、情報共有をいかに効率化できるか、具体的なイメージを持つことができます。ぜひ、貴社の生産性向上にお役立てください。

Google Keepとは?

まずは、Google Keepがどのようなツールなのか、その基本的なコンセプトと特徴を見ていきましょう。

Google Keepの基本的な役割と特徴

Google Keepは、Googleが提供するクラウドベースのメモ作成・管理サービスです。主な特徴は以下の通りです。

  • シンプルで直感的: 付箋のようなカード形式でメモを作成し、ドラッグ&ドロップで並べ替えたり、色分けしたりと、紙のメモ帳に近い感覚で直感的に操作できます。
  • 多様なメモ形式: テキストだけでなく、チェックリスト、画像、音声、手書きメモ、描画など、様々な形式で情報を記録できます。
  • マルチデバイス対応: Webブラウザ版(PC)、スマートフォンアプリ(iOS/Android)、Chrome拡張機能などが提供されており、どのデバイスからでもメモを作成・編集・閲覧できます。データはGoogleアカウントを通じてリアルタイムで同期されます。
  • Google Workspaceとの連携: Google ドキュメント、Gmail、Google カレンダーなど、他のGoogle Workspaceツールと連携し、メモをスムーズに活用できます。

思いついたことをすぐに記録し、必要な時に必要なデバイスからアクセスできる手軽さが、Google Keepの最大の魅力です。

Google WorkspaceにおけるGoogle Keepの位置づけ

Google Keepは、Google Workspaceの中でも特に「個人やチームの素早い情報キャプチャと整理」を担うツールと位置づけられます。

本格的な文書作成はGoogle ドキュメント、表計算はGoogle スプレッドシート、プレゼンテーションはGoogle スライド、といった役割分担の中で、Keepはそれらの「前段階」となるアイデアの断片、一時的なメモ、忘れてはいけないタスクなどを記録・管理するのに最適です。

そして、Keepに記録したメモを、必要に応じてGoogle ドキュメントにエクスポートしたり、GmailやGoogle Chatで共有したりと、他のツールへスムーズに連携させることで、Google Workspace全体の生産性を高める起点となります。

Google Keepの主要機能とできること

Google Keepが持つ、ビジネスシーンでも役立つ主要な機能を見ていきましょう。

①テキストメモ: 基本的なアイデア記録

最も基本的な機能です。タイトルと本文を入力するだけで、簡単にテキストメモを作成できます。会議中のメモ、とっさのアイデア、備忘録など、あらゆるテキスト情報を手軽に記録できます。

②チェックリスト: ToDo管理を簡単に

テキストメモをチェックリスト形式に切り替えることができます。項目を追加し、完了したタスクにチェックを入れることで、個人のToDoリストや簡単なプロジェクトのタスク管理、買い物リストなどに活用できます。チェック済みの項目は下に移動させることも可能です。

③画像・音声メモ: 多様な情報をキャプチャ

  • 画像メモ: スマートフォンのカメラで撮影した写真や、PCからアップロードした画像をメモとして保存できます。ホワイトボードの板書、名刺、参考資料などを手軽に記録するのに便利です。
  • 音声メモ: スマートフォンアプリを使えば、音声を録音してメモとして保存できます。録音した音声は自動でテキストに文字起こしされる機能もあり(精度は状況による)、会議の要点やアイデアを声で素早く記録したい場合に役立ちます。

④手書きメモと描画: 自由な発想を形に

指やスタイラスペンを使って、手書きのメモや簡単な図、スケッチを作成できます。テキストでは表現しにくいアイデアや、図解したい内容を記録するのに適しています。

⑤ラベルと色分け: メモの整理・分類

作成したメモが増えてくると、整理が必要になります。

  • ラベル: メモに「#プロジェクトA」「#アイデア」「#要確認」のようなラベル(タグ)を付けることで、関連するメモを簡単に分類・検索できます。一つのメモに複数のラベルを付けることも可能です。
  • 色分け: メモの背景色を自由に変更できます。案件の種類や優先度に応じて色分けすることで、視覚的にメモを区別しやすくなります。

⑥リマインダー機能: 時間や場所に基づく通知

メモに対してリマインダーを設定できます。

  • 時間ベース: 特定の日時に通知するように設定できます。「明日午前9時に〇〇さんに連絡する」といったタスクに便利です。
  • 場所ベース: 特定の場所(自宅、会社、特定の店舗など)に到着または出発した際に通知するように設定できます。「スーパーに着いたら牛乳を買う」といった使い方が可能です。

重要なメモやタスクを忘れずに実行するための強力なサポート機能です。

⑦共同編集と共有: チームでの情報共有

作成したメモを他のユーザーと共有し、共同で編集することができます。簡単な打ち合わせのメモ、共有したいアイデア、チームの共有タスクリストなどを、リアルタイムで複数メンバーと編集・確認する際に便利です。

⑧画像からのテキスト抽出 (OCR): AI活用の例

画像メモに含まれる文字を、AI技術(OCR: 光学文字認識)を使ってテキストデータとして抽出する機能があります。名刺や書類の画像をKeepに取り込み、後でテキスト検索できるようにしたり、必要な部分をコピー&ペーストしたりする際に役立ちます。

これらの多彩な機能を組み合わせることで、Google Keepは単なるメモ帳を超えた、強力な情報整理・タスク管理ツールとなります。

Google Keepがビジネスで選ばれる理由

多くのメモアプリが存在する中で、なぜGoogle Keepがビジネスシーンでも選ばれるのでしょうか。その理由を探ります。

①直感的でシンプルな操作性

多機能でありながら、基本的な操作は非常にシンプルで分かりやすいのが特徴です。特別なマニュアルを読まなくても、付箋を使うような感覚で誰でもすぐに使い始められます。この手軽さが、ITツールに苦手意識がある人にも受け入れられやすい理由の一つです。

②マルチデバイス対応とリアルタイム同期

PC(Webブラウザ)、スマートフォン(iOS/Androidアプリ)、タブレットなど、様々なデバイスから利用でき、データは常にGoogleアカウントを通じてリアルタイムで同期されます。オフィスでPCからメモした内容を、外出先でスマートフォンから確認・編集するといったシームレスな利用が可能です。

③Google Workspace内ツールとのシームレスな連携

Google Workspaceの他のツールとの連携がスムーズな点は、ビジネス利用において大きなメリットです。

  • Google ドキュメント: KeepのメモをGoogle ドキュメントに簡単にコピー(エクスポート)できます。Keepで書き溜めたアイデアや議事録メモを元に、本格的な文書を作成する際に便利です。
  • Gmail: Keepのメモの内容をGmailの作成画面に簡単に挿入できます。
  • Google カレンダー: KeepのリマインダーはGoogle カレンダーにも表示されます(設定による)。
  • サイドパネル連携: Gmail、Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド、カレンダーなどの画面右側のサイドパネルから、Keepに素早くアクセスし、メモの作成や参照が可能です。作業の流れを止めずにメモを活用できます。

Google Keepで業務はどう変わる?具体的な活用シーン

Google Keepを実際の業務に取り入れることで、どのように仕事の進め方が変わるのか、具体的な活用シーンをいくつかご紹介します。

①会議の議事録メモ・アイデア出し

  • 会議中に重要な決定事項や各自のToDoをKeepに素早くメモ。チェックリスト形式を使えば、タスク管理も同時に行えます。
  • 会議後にメモを共有したり、Google ドキュメントにエクスポートして清書したりすることで、議事録作成の手間を削減できます。
  • ブレインストーミングで出たアイデアを、付箋のようにKeepに書き出し、後でラベルや色分けで整理します。

②個人のタスク・ToDoリスト管理

  • 日々の業務で発生するタスクをKeepのチェックリストで管理。優先度に応じて色分けしたり、ラベルを付けたりして整理します。
  • 締め切りがあるタスクにはリマインダーを設定し、実行漏れを防ぎます。
  • スマートフォンからも簡単に確認・更新できるため、外出先や移動中でもタスク管理が可能です。

③Webサイトの情報クリッピング (Chrome拡張機能)

  • Google Chrome拡張機能を使えば、閲覧中のWebページのURL、テキストの一部、画像などをワンクリックでKeepに保存できます。
  • 情報収集や競合調査などで見つけた参考情報を、後で参照しやすいように手軽にクリッピングできます。

④ちょっとした情報のチーム内共有

  • チームメンバーに共有したい簡単な情報(参考URL、打ち合わせメモ、アイデアの断片など)をKeepで作成し、共有機能を使ってメンバーに知らせます。メールを送るほどではない、けれど記録・共有しておきたい情報のやり取りに便利です。
  • 共有されたメモは共同編集できるため、メンバー間で追記したり、コメントを加えたりすることも可能です。

⑤ブレインストーミングのメモ

  • 個人やチームでのブレインストーミング時に、思いついたアイデアを次々とKeepに書き出します。
  • 手書きメモや描画機能も活用し、自由な発想を妨げずに記録できます。
  • 後からラベルや並べ替えでアイデアを整理し、深掘りしていくことができます。

これらの活用により、情報の記録・整理・共有がスムーズになり、本来注力すべき業務に時間を割けるようになります。

Google Keep活用のヒントと注意点

Google Keepをより効果的に活用するためのヒントと、利用する上での注意点をいくつかご紹介します。

①ラベルや色分けによる整理術

メモが増えてくると、目的の情報を見つけにくくなります。自分なりのルールを決めて、ラベルや色分けを積極的に活用しましょう。

  • ラベルの活用例: 「#プロジェクト名」「#クライアント名」「#アイデア」「#ToDo」「#要確認」など、業務内容に合わせて体系的にラベルを付けると、後でフィルタリングしやすくなります。
  • 色分けの活用例: 優先度(高:赤、中:黄、低:青)、ステータス(未着手:白、進行中:緑、完了:グレー)、案件の種類などで色分けすると、ボード画面で視覚的に状況を把握しやすくなります。

②リマインダーの効果的な活用

リマインダーは、単なる通知機能としてだけでなく、タスク管理ツールとしても活用できます。

  • 繰り返しリマインダー: 週次報告や月次タスクなど、定期的に行う作業は繰り返しリマインダーを設定しておくと忘れずに済みます。
  • 場所リマインダーの活用: オフィスに着いたら確認すべきこと、特定の店舗に立ち寄った際に購入するものなど、場所に応じたリマインダーを設定すると、タイミングを逃さず行動できます。

③Google ドキュメントへのエクスポート活用

Keepはあくまで「メモ」ツールです。ある程度まとまった内容になったアイデアや議事録は、Google ドキュメントにエクスポートして、本格的な文書として編集・整形するのがおすすめです。Keepは「下書き」や「素材置き場」として割り切り、最終的な成果物はDocsで管理する、という使い分けが効率的です。

④大規模・長期的な情報管理への限界と代替案 (注意点として)

Google Keepはその手軽さが魅力ですが、一方で、非常に大量のメモや、階層構造を持つような複雑な情報を長期的に管理するには、機能的に限界がある場合もあります。

  • 検索性の限界: メモが増えすぎると、ラベルや検索だけでは目的の情報を見つけ出すのが困難になることがあります。
  • 構造化の限界: メモ同士をリンクさせたり、フォルダのように階層で管理したりする機能は弱いため、体系的なナレッジベース構築には向いていません。

もし、より高度な情報管理、プロジェクト管理、ナレッジマネジメントを行いたい場合は、Google Workspace内の他のツール(Google ドライブでのフォルダ管理、Google サイトでの情報ポータル構築など)や、他の専門ツール(プロジェクト管理ツール、本格的なナレッジベースツールなど)の利用を検討することも視野に入れましょう。Keepはあくまで「手軽なメモ」としての強みを活かすことが重要です。

Google Workspace全体の活用で生産性を最大化

Google Keepは単体でも便利ですが、Google Workspaceの他のツールと連携・使い分けることで、その価値はさらに高まります。個々のツールの機能だけでなく、Google Workspace全体を最適に活用することが、組織全体の生産性向上につながります。

XIMIXによるGoogle Workspace活用支援

「Google Keepをもっと業務で活用したいが、良い方法が分からない」 「Keepと他のGoogle Workspaceツールとの最適な使い分けを知りたい」 「チームでの情報共有やタスク管理の仕組みをGoogle Workspaceで構築したい」

Google Workspaceは多機能なため、自社にとって最適な活用方法を見つけるのが難しいと感じることもあるかもしれません。

私たちXIMIX  は、Google CloudおよびGoogle Workspaceのプレミアパートナーとして、多くの中堅・大企業様の生産性向上をご支援してきた豊富な実績があります。Google Keepの効果的な活用法はもちろん、お客様の業種や業務内容に合わせたGoogle Workspace全体の最適な活用シナリオのご提案、導入支援、定着化コンサルティングまで、トータルでサポートいたします。

個人のメモ管理から組織全体のコラボレーション基盤構築まで、Google Workspaceに関するあらゆるご相談に対応可能です。生産性向上やDX推進に向けて、専門家の知見を活用しませんか?

※Google Workspace の基本的な機能については、こちらの記事もご参照ください。 

まとめ

今回は、Google Keepの基本的な使い方から、ビジネスシーンで役立つ機能、活用メリット、具体的な利用シーン、そして効果的な活用術まで、入門者向けに解説しました。

Google Keepは、そのシンプルさと手軽さ、そしてGoogle Workspaceとの連携により、日々のメモ管理、タスク整理、アイデア記録、情報共有を効率化するための強力なツールです。

  • 思いついたことをすぐに記録できる
  • ToDoリストを簡単に管理できる
  • 多様な情報を一元管理できる
  • ラベルや色分けで整理しやすい
  • リマインダーで忘れずに実行できる
  • チームと手軽に共有できる
  • 他のGoogle Workspaceツールと連携できる

まずは、ご自身の業務の中で「メモしたい」「忘れないようにしたい」「整理したい」と感じる場面で、気軽にGoogle Keepを使ってみてください。その便利さを実感できるはずです。

そして、Google Keepを含むGoogle Workspace全体の活用を通じて、組織全体の生産性をさらに向上させたいとお考えの際には、ぜひXIMIXにご相談ください。専門的な知見と経験に基づき、貴社の課題解決をご支援いたします。


【基本編】Google Keep徹底活用ガイド:メモ・タスク管理を効率化する機能と使い方

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