Google Workspaceを導入し、Googleドライブを活用し始めたものの、「ファイルがどこにあるか分からなくなる」「チーム内でファイルを探すのに時間がかかる」「気づいたらフォルダが乱雑になっている」といった課題に直面している企業は少なくありません。特に組織が大きくなるほど、ファイル管理のルールが曖昧だと、情報共有のボトルネックとなり、生産性の低下を招きかねません。
この記事では、Googleドライブを使い始めたばかりの方や、ファイル整理に課題を感じている中堅・大企業の担当者様に向けて、基本的なファイル整理術を解説します。効果的なフォルダ構成の考え方や、誰にでも分かりやすいファイル命名規則の作り方、そして整理された状態を維持するためのポイントをご紹介します。
この記事を読むことで、Googleドライブのファイル検索性を高め、チーム全体の業務効率を向上させるための第一歩を踏み出すことができます。
「たかがファイル整理」と思われるかもしれませんが、デジタル化が進む現代において、ファイル整理は単なる整頓作業以上の意味を持ちます。特にDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する上で、基盤となる情報資産の適切な管理は不可欠です。
このように、ファイル整理は日々の業務効率化はもちろん、組織全体の生産性や競争力にも関わる重要な取り組みなのです。
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Googleドライブでファイルを整理する上で、まず理解しておきたいのが「マイドライブ」と「共有ドライブ」の違いです。それぞれの特性を理解し、適切に使い分けることが整理の第一歩となります。
中堅・大企業においては、組織的な情報共有や管理の観点から、共有ドライブの活用を基本とし、マイドライブは補助的に利用することが推奨されます。
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フォルダ構成に唯一の正解はありませんが、誰にとっても分かりやすく、運用しやすいルールを作ることが重要です。ここでは、基本的な考え方と作成のポイントをいくつかご紹介します。
フォルダ階層が深くなりすぎると、目的のファイルにたどり着くまでに何度もクリックが必要になり、かえって非効率です。一般的には3〜4階層程度を目安に、できるだけシンプルな構造を心がけましょう。
フォルダをどのような基準で分けるかを事前に定義します。代表的な分類基準には以下のようなものがあります。
これらの基準を組み合わせ、自社の業務実態に合った分かりやすい分類ルールを策定しましょう。例えば、「部署」>「プロジェクト」>「ドキュメント種別」といった構造が考えられます。
フォルダ名もファイル名と同様に、一貫性のあるルールを設けることが重要です。
整理しきれないファイルや、頻繁には使わないが削除はできない過去のファイルを保管する場所として、「一時保管」や「アーカイブ」といったフォルダを用意しておくと、メインのフォルダ構造を綺麗に保つのに役立ちます。アーカイブフォルダは、年度別などでさらに整理すると良いでしょう。
フォルダ構成と並んで重要なのが、ファイル名の付け方ルール(命名規則)です。これにより、ファイルを開かなくても内容がある程度推測でき、検索性も格段に向上します。
どのような情報をファイル名に含めるかを決めます。一般的に推奨される要素は以下の通りです。
これらの要素を、自社の運用に合わせて取捨選択し、要素の順番も統一します。
要素と要素の間を区切る文字を統一します。前述の通り、アンダースコア _ またはハイフン - が推奨されます。スペースは避けた方が無難です。
例: [日付]_[文書の種類]_[案件名/内容]_[バージョン] 20250430_議事録_●●プロジェクト定例会_v1.pdf 20250510_提案書_A社向けサービス紹介_v2_確定版.gdoc
命名規則は、あまり複雑にしすぎると形骸化してしまいます。必要最低限の要素に絞り込み、誰でも理解しやすく、継続して守れるシンプルなルールを目指しましょう。
ルールを決めて一度整理しても、日々の運用の中で徐々に乱れてしまうことはよくあります。整理された状態を維持するためには、以下の点が重要です。
これらの取り組みを通じて、ファイル整理の文化を組織に根付かせることが、長期的な効率化につながります。
今回ご紹介した基本的なファイル整理術は、Googleドライブ活用の第一歩です。しかし、中堅・大企業においては、さらに高度なファイル管理や情報共有の課題に直面することがあります。
例えば、
といった、より戦略的な課題です。
私たちXIMIX (NI+C) は、Google CloudおよびGoogle Workspaceのプレミアパートナーとして、数多くの中堅・大企業様のDX推進をご支援してきた実績があります。その豊富な経験と専門知識に基づき、Googleドライブの基本的な使い方から、お客様の組織規模や業務内容に合わせた最適なファイル管理ルールの策定、共有ドライブの設計、アクセス権限ポリシーの最適化、運用定着化のご支援まで、トータルでサポートいたします。
単なる機能導入に留まらず、お客様のビジネス課題解決に貢献するGoogle Workspaceの活用戦略を共に描き、その実現を伴走支援することが私たちの強みです。
基本的なファイル整理はできたけれど、次のステップに進みたい、あるいは自社だけではルール作りや定着が難しいと感じている企業様は、ぜひ一度XIMIXにご相談ください。
XIMIXのGoogle Workspace 導入支援についてはこちらをご覧ください。
今回は、Googleドライブの基本的なファイル整理術として、フォルダ構成と考え方、ファイル命名規則の作り方、そして整理を維持するポイントについて解説しました。
まずは、今回ご紹介した基本的なルールを参考に、自社(チーム)で運用できるシンプルなルール作りから始めてみてください。ファイルを探すストレスから解放され、より生産的な働き方を実現するための一歩となるはずです。
そして、より高度な活用や組織全体のガバナンス強化といった次のステップをお考えの際は、ぜひXIMIXにご相談ください。