「Geminiなどの生成AIを導入したが、一部のITリテラシーが高い社員しか使いこなせていない」「各部署で似たような検証を繰り返しており、知見が横展開されない」。DX推進を担うリーダーの皆様から、このようなご相談を頻繁にいただきます。
生成AI活用の成否を分けるのは、高性能なAIモデルの導入そのものではありません。社員個人の頭の中にある「成功したプロンプト(暗黙知)」を、いかにして組織全体の「資産(形式知)」へと昇華させられるかにかかっています。
本記事では、「フェーズ1:追加コスト不要ですぐに始める基盤」と、「フェーズ2:Google Cloudで投資対効果を最大化する高度な基盤」の2段階に分け、企業が取るべき現実的な構築手法を解説します。
多くの企業が専用のナレッジ共有ツールやWikiツールの導入を検討しますが、まずは既に御社にある Google サイト の活用を推奨します。その理由は「ROI(投資対効果)」と「ガバナンス」の2点において圧倒的だからです。
外部SaaSを利用する場合、新たなセキュリティ審査やID管理が必要です。
しかし、Google サイトであれば、Google Workspaceの既存のセキュリティ設定(IAM/ACL) がそのまま適用されます。「社内全体(全社員)」「特定の部署(営業部のみ)」「プロジェクトメンバーのみ」といった細かい権限設定が、Googleグループベースで即座に可能です。
これにより、機密情報を含むプロンプトの流出リスクを最小限に抑えられます。
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新たな予算確保や稟議申請は、DX推進のスピードを鈍らせる最大の要因です。
Google サイトは既存のWorkspaceライセンスに含まれているため、決裁者の承認ハードルを極限まで下げ、「明日から」プロジェクトを開始できます。
効果的な共有サイトには「型」があります。以下の構成を推奨します。
プロンプトが数百件を超え、組織への浸透が進んできた段階で検討すべきなのが、Google Cloud を連携させた機能拡張です。
ただし、ここはフェーズ1と異なり明確な「技術投資」と「ランニングコスト」が発生します。そのコストに見合うだけの「業務効率化」が得られるかが判断のポイントです。
従来のキーワード検索では、「目的のプロンプトが見つからない」という課題が発生します。そこで、Vertex AI を導入し、Google サイトにチャットボットとして埋め込みます。
【技術的な注意点】
Vertex AI Searchを社内ポータルに埋め込む際は、単純なiframe埋め込みではセキュリティ認証(OAuth)が機能せず、エラーになるケースが多発します。また誤ってウィジェットを「パブリック設定」にしてしまうと情報漏洩に繋がります。
社内限定で安全に公開するには、Identity-Aware Proxy (IAP) を用いた適切なネットワーク設計が必須となります。
「誰が」「どの部署が」「どんなプロンプトを」見ているのか。このデータはDX推進の宝です。
Google サイトのアクセスログ(Google アナリティクス 4)や、プロンプトの利用データ(「コピーしました」ボタンのイベント計測など)を BigQuery に集約し、Looker Studio でダッシュボード化します。
システムがいかに高度でも、運用ルール(ガバナンス)と文化が伴わなければ形骸化します。
Google フォームからの投稿を直接公開せず、一度スプレッドシートにプールし、管理者が内容を確認する「承認フロー」を設けてください。
ナレッジ共有をボランティアで終わらせてはいけません。「プロンプトの共有数・被活用数」をデジタル人材の評価指標の一つとして明確に定義することが、持続的な運用の鍵です。
社内プロンプト共有サイトの構築において、「フェーズ1(Googleサイト)」は御社自身で構築可能です。しかし、「フェーズ2(Google Cloud連携)」には、以下のような専門的な壁が存在します。
XIMIXは、Google Cloudのプレミアパートナーとして、これらの技術的課題をクリアし、ナレッジ共有基盤の構築を支援します。
まずは「フェーズ1」からスモールスタートし、効果を見極めながら「フェーズ2」へ。最適なロードマップと投資対効果の試算について、ぜひ一度ご相談ください。
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