はじめに
2026年9月28日〜10月4日の Google Cloud データ分析カテゴリでは、BigQuery を中心に、SQL で使える分析関数、データ保護の管理画面、ジョブの一覧画面の改善が一般提供(GA)になりました。BigQuery の AI.KEY_DRIVERS 関数と OBJ.LIST 関数、Google Cloud コンソールの Security center、jobs explorer の改善がこれにあたります。
この期間に公開されたデータ分析カテゴリのアップデートは、公式リリースノート上で19件でした。内訳は BigQuery 13件、Dataform 2件、Looker 2件、Datastream 1件、Pub/Sub 1件です。Looker は Looker (Google Cloud core) 向けのリリースチャンネル告知と、Looker (original) 向けの機能の一般提供が1件ずつで、対象のインスタンス種別が異なります。
各トピックでは「何が変わったのか」「どんな業務シーンで使えるのか」「どんなメリットがあるのか」を、業務担当者・IT 部門・経営層の方に向けて整理し、公式ドキュメントへのリンクを添えています。自社インスタンスの更新時期に関わる Looker のリリースチャンネル告知については、判断の観点もあわせて記載しました。
| 対象期間 |
2026年9月28日〜2026年10月4日 |
| 対象製品 |
Google Cloud |
| 対象カテゴリ |
データ分析 |
| アップデート件数 |
19件 |
今回のアップデート一覧
アップデート詳細
1. BigQuery — 継続的クエリの出力を Apache Iceberg マネージドテーブルへ書き込めるように(2026年9月28日)
BigQuery の継続的クエリ(continuous queries。流れ込んでくるデータを止めずに処理し続けるクエリ)が出力する行を、Apache Iceberg のマネージドテーブルへ直接書き込めるようになりました。Apache Iceberg はオープンなテーブル形式の一つです。公式リリースノートでは、BigQuery でストリーミングデータを継続的に処理し、オープン形式のレイクハウスへ書き込めると説明されています。
🔍 何が変わったのか
- 継続的クエリの出力行の書き込み先として、Apache Iceberg のマネージドテーブルを指定できます
- 書き込みには INSERT の DML 文(データを追加・更新する SQL 文)を使います
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
センサーデータやアプリのイベントログなど、絶えず発生するデータを BigQuery で処理しているデータエンジニアが使えます。処理済みのデータをオープン形式のテーブルとして蓄積しておけば、レイクハウス(データレイクとデータウェアハウスを一体で扱う構成)の一部として扱えます。
✨ 導入メリット
- ストリーミング処理の結果を、別の転送処理を挟まずにオープン形式のテーブルへ書き込めます
- 書き込みは SQL の INSERT 文で指定するため、SQL に慣れた担当者が構成を扱えます
- オープン形式でデータを持つことで、データ基盤の構成を検討する際の選択肢が広がります
📚 公式ソース
2. BigQuery — Data Transfer Service の MCP サーバーが一般提供(GA・2026年9月28日)
BigQuery Data Transfer Service(外部のサービスやストレージから BigQuery へのデータ転送を定期実行するサービス)の MCP サーバーが一般提供(GA)になりました。MCP(Model Context Protocol)は、AI エージェントが外部のサービスを操作するための共通の手順を定めた規格です。
🔍 何が変わったのか
- BigQuery Data Transfer Service の MCP サーバーが一般提供(GA)になりました
- MCP サーバーから扱える操作の一覧は、公式のリファレンスページに記載されています
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
データ転送の設定や実行状況の確認を担当しているデータ基盤の運用担当者が、AI エージェントを使った運用を検討する場面で使えます。MCP に対応したエージェントから、規格に沿った方法で Data Transfer Service にアクセスする構成を取れます。
✨ 導入メリット
- 一般提供(GA)となったため、本番の運用フローへの組み込みを計画できます
- MCP という共通の規格を使うため、エージェントごとに個別の連携処理を作り込む手間を抑えられます
📚 公式ソース
3. Dataform — ワークフロー実行の拡張アクセスオプションとユーザー認証情報による認証が一般提供(GA・2026年9月28日)
Dataform(BigQuery 向けの SQL データ変換・ELT サービス)で、ワークフローを実行・スケジュール実行する際の拡張アクセスオプションとユーザー認証情報による認証が一般提供(GA)になりました。ワークフローとは、Dataform で定義した一連のデータ変換処理のことです。
🔍 何が変わったのか
- Dataform ワークフローの実行とスケジュール実行で、拡張アクセスオプションを利用できます
- 同じく、ユーザー認証情報を使った認証で実行できます
- いずれも一般提供(GA)の段階になりました
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
Dataform で日次や週次のデータ変換処理をスケジュール実行しているデータエンジニアが、実行時の認証方式を設計する場面で使えます。設定方法と選択肢の詳細は、公式ドキュメントの実行スケジュールのページに記載されています。
✨ 導入メリット
- ワークフロー実行時の認証方式の選択肢が広がり、自社の権限管理の方針に合わせた構成を検討できます
- 一般提供(GA)となったため、本番のスケジュール実行に採用する判断を進められます
📚 公式ソース
4. BigQuery — AI.KEY_DRIVERS 関数と OBJ.LIST 関数が一般提供(GA・2026年9月29日・30日)
BigQuery の SQL で使える2つの関数が一般提供(GA)になりました。9月29日の AI.KEY_DRIVERS 関数は数値指標の変化の要因を探す関数、9月30日の OBJ.LIST 関数は Cloud Storage 上のファイルを一覧にする関数です。
🔍 何が変わったのか
- AI.KEY_DRIVERS(2026年9月29日・GA): 合計できる指標(売上高や件数など)に統計的に有意な変化をもたらしているデータのセグメント(地域・商品区分などの切り口)を特定できます
- OBJ.LIST(2026年9月30日・GA): Cloud Storage に保存されたファイルについて、メタデータと ObjectRef 値(ファイルへの参照)を表形式で返します。永続的なオブジェクトテーブルを作成しなくても、非構造化データ(画像・文書などのファイル)をその場で探索・分析できます
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
AI.KEY_DRIVERS は、月次の売上が前月から大きく動いたときに、どの地域や商品区分が変化に寄与したかを分析担当者が調べる場面で使えます。OBJ.LIST は、Cloud Storage に蓄積した画像や文書ファイルについて、まず何がどれだけあるかを確認したい場面で使えます。テーブルを事前に用意する作業を省いて、確認に入れます。
✨ 導入メリット
- 指標の変動要因の切り分けを SQL の中で行え、変化の原因を探る作業の時間を短縮できます
- オブジェクトテーブルの作成を省けるため、非構造化データの試行的な分析を始める手順が減ります
- いずれも一般提供(GA)となり、定常的な分析業務に組み込む計画を立てられます
📚 公式ソース
5. BigQuery — 運用監視の改善:FAILOVER_HISTORY ビュー(Preview)、jobs explorer の改善(GA)、クエリプランの表示拡充(2026年9月29日・30日)
BigQuery の運用状況を確認するための機能に、3つの更新がありました。災害復旧のフェイルオーバー履歴を参照するビューの追加、ジョブの一覧画面の改善、クエリプランに表示される実行ステップの追加です。
🔍 何が変わったのか
- INFORMATION_SCHEMA.FAILOVER_HISTORY ビュー(2026年9月29日・Preview): マネージド災害復旧(managed disaster recovery)を使う予約(reservation。BigQuery の処理能力を確保する単位)について、管理プロジェクト内のフェイルオーバー(障害時に処理を別リージョンへ切り替えること)の発生記録を、ほぼリアルタイムの一覧として取得できます
- jobs explorer のレイアウトとフィルタの改善(2026年9月30日・GA): フィルタバーへのステータス別件数の表示、リソース単位でのグループ化、タイムライン形式の指標チャートが加わりました
- クエリプランの実行ステップの表示(2026年9月30日): クエリプラン(クエリがどのような手順で実行されたかの記録)で、UPDATE・DELETE・MERGE と EXPORT の実行ステップを確認できるようになりました
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
BigQuery の基盤を運用している IT 部門の担当者が、日々の稼働確認や性能調査を行う場面で使えます。マネージド災害復旧を構成している場合は、フェイルオーバーがいつ発生したかを SQL で確認できます。データ更新処理が想定より遅いときは、クエリプランで UPDATE や MERGE の各ステップを見て、どこで時間がかかっているかを調べられます。
✨ 導入メリット
- フェイルオーバーの記録を SQL で取得でき、障害時の経緯の確認や報告の材料を集めやすくなります
- jobs explorer で件数の把握やリソース単位の絞り込みがしやすくなり、問題のあるジョブを見つけるまでの手数が減ります
- データ更新やエクスポートの処理内容がクエリプランで見えるため、性能改善の検討を根拠に基づいて進められます
📚 公式ソース
6. Looker (Google Cloud core) — リリースチャンネルで Looker 26.18 の展開開始、Regular は Looker 26.14 のまま(2026年9月29日)
Looker (Google Cloud core) のリリースチャンネル(更新の適用ペースを選ぶ仕組み)で、最新バージョンの展開が始まりました。公式 Looker リリースノートでは、本項目は「Looker (Google Cloud core) only changes」の区分に掲載されており、Looker (original) は対象外です。
🔍 何が変わったのか
- Rapid チャンネルの最新バージョンは Looker 26.18 です
- No Channel チャンネルの最新バージョンは Looker 26.18 です
- Regular チャンネルは Looker 26.14 のままです
✨ 使えるようになる機能
- Rapid チャンネルと No Channel チャンネルを利用している Looker (Google Cloud core) インスタンスに、Looker 26.18 の展開が始まります
- 本告知には、Looker 26.18 で追加される個別の機能の記載はありません。バージョンごとの内容は Looker リリースノートで確認できます
⚠️ 使えなくなる機能 / 変更点
- チャンネルによるバージョン差: Rapid と No Channel は Looker 26.18、Regular は Looker 26.14 と、適用されるバージョンが異なります
- Looker 26.16 の扱い: Looker リリースノートの2026年9月24日の項には、Looker 26.16 は Looker (Google Cloud core) には展開されず、代わりに Looker 26.18 の展開が始まると記載されています
- 本告知には、機能の廃止・非推奨、および CVE(脆弱性識別番号)に関する記載はありません
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
Looker (Google Cloud core) を運用している情報システム部門の担当者が、社内への周知と検証の段取りを組む場面で参照できます。自社インスタンスが利用しているチャンネルを確認すれば、どのバージョンが適用されるかを見込めます。
✨ 導入メリット
- チャンネルごとの適用バージョンが明示され、更新時期を織り込んだ運用計画を立てられます
- Regular チャンネルの据え置きが明示されているため、チャンネル選択の見直しを検討する際の材料になります
🤔 判断観点
自組織の利用状況に照らして、以下の観点をご確認いただくとよいでしょう。XIMIX として一律の対応を推奨するものではなく、状況に応じたご判断の材料としてご参照ください。
- インスタンス種別の確認: 本告知の対象は Looker (Google Cloud core) です。Looker (original) を利用している場合は対象外です
- チャンネルの確認: 利用中のチャンネルが Rapid / No Channel か Regular かによって、適用されるバージョンが Looker 26.18 か Looker 26.14 かに分かれます
- 変更内容の確認: Looker (Google Cloud core) は 26.16 を経ずに 26.18 へ更新されるため、Looker リリースノートで 26.16 と 26.18 の両方の変更内容を確認する観点があります
- 影響範囲: ダッシュボードを日常業務で参照している部門や、外部向けに埋め込みで提供している画面など、更新の影響が及ぶ範囲を洗い出します
- 検証推奨事項: 主要なダッシュボードや LookML(Looker のデータモデル定義)、外部システムとの連携処理が、更新後も想定どおりに動作するかを確認します
- 適用タイミング: 月次締めや繁忙期など、画面や挙動の変化を避けたい時期と展開時期が重ならないかを確認します
📚 公式ソース
7. BigQuery — Google Cloud コンソールで Security center が利用可能に(GA・2026年9月30日)
BigQuery の Security center が Google Cloud コンソールで使えるようになりました。データのセキュリティ状況の分析、行レベル・列レベルのセキュリティポリシーの作成と管理、データガバナンスとポリシータグの設定・管理を、この画面で行えます。本機能は一般提供(GA)です。
🔍 何が変わったのか
- データのセキュリティプロファイル(どのデータにどのような保護がかかっているか)を分析できます
- 行レベル・列レベルのセキュリティポリシー(特定の行や列だけを閲覧できる人を限定する設定)を作成・管理できます
- データガバナンスの設定と、ポリシータグ(列に付けて閲覧権限を制御するラベル)を設定・管理できます
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
個人情報や人事・財務データを BigQuery に格納している組織で、データガバナンスを担当する部門が使えます。たとえば、顧客の連絡先を含む列は一部の担当者だけが閲覧できるようにする、といったポリシーを一つの画面から確認・設定できます。
✨ 導入メリット
- データ保護に関する設定と状況の確認を同じ画面で行え、管理作業の手間を減らせます
- 行・列単位の閲覧制御を設定しやすくなり、データ活用の範囲を広げながらセキュリティ強化を進められます
- 一般提供(GA)のため、全社のデータ管理の運用に組み込む計画を立てられます
📚 公式ソース
8. Datastream — 5種類のソースで部分バックフィルに対応(2026年9月30日)
Datastream(データベースの変更をリアルタイムに複製するサービス)が、SQL Server、Spanner、Oracle、PostgreSQL、MySQL の各ソースで部分バックフィルに対応しました。バックフィルとは、複製を始める前から存在していた過去のデータを転送先へ読み込む処理です。
🔍 何が変わったのか
- SQL の WHERE 句をカスタムフィルタとして指定し、ソースのデータの一部だけを転送先へ読み込めます
- 対象のソースは SQL Server、Spanner、Oracle、PostgreSQL、MySQL です
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
業務システムのデータベースから BigQuery などへデータを複製している担当者が、過去データの読み込み範囲を絞りたい場面で使えます。たとえば、直近の期間のデータや特定の拠点のデータだけを読み込み直す、といった条件を WHERE 句で指定できます。
✨ 導入メリット
- 必要な範囲のデータだけを読み込めるため、テーブル全体を読み込み直す場合に比べて処理量を抑えられます
- 条件を SQL の WHERE 句で書けるため、データベースに慣れた担当者が範囲を指定できます
- 対応ソースが5種類にわたり、複数のデータベースを複製元とする構成でも同じ考え方で運用できます
📚 公式ソース
9. Looker (original) — Conversational Analytics のトークン使用量などの観測性メトリクスが一般提供(GA・2026年9月30日)
Looker (original) で、Conversational Analytics(自然な言葉でデータに質問できる Looker の対話型分析機能)の観測性メトリクスが一般提供(GA)になりました。対象は Looker 26.16 以降の Looker (original) インスタンスです。公式 Looker リリースノートでも「Looker (original) only changes」の区分に掲載されています。Looker (Google Cloud core) では、Conversational Analytics Agent Token usage のプレビュー機能を有効にした場合に、トークン使用量の観測性を Preview として利用できます。
🔍 何が変わったのか
- Conversational Analytics の System Activity ダッシュボード(Looker の利用状況を確認する管理用ダッシュボード)にある Token usage タブで、ユーザーの利用状況と推定トークン使用量のデータを確認できます
- Daily Token Utilization の可視化が追加されました
- Gemini Enterprise に公開した Conversational Analytics のデータエージェントについても、トークン使用量を確認できます
- Looker (Google Cloud core) インスタンスでは、Conversational Analytics Agent Token usage のプレビュー機能を有効にした場合に、トークン使用量の観測性を Preview として利用できます
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
Looker (original) で Conversational Analytics を社内に展開している管理者が、利用の広がりと生成 AI の使用量を把握する場面で使えます。どの程度利用されているか、日ごとのトークン使用量がどう推移しているかを、管理用ダッシュボードで確認できます。
✨ 導入メリット
- 利用状況と推定トークン使用量が見えるため、AI 活用の定着度を数字で確認できます
- 日次の推移を追えるため、使用量の増減を早めに把握できます
- Gemini Enterprise に公開したデータエージェントについてもトークン使用量を確認でき、Looker の外での利用も把握の対象にできます
📚 公式ソース
10. BigQuery — 会話型分析でのグラフとのチャットが一般提供(GA・2026年10月1日)
BigQuery の会話型分析(conversational analytics。自然な言葉で質問するとエージェントが分析する機能)で、グラフとのチャットが一般提供(GA)になりました。ここでのグラフは図表ではなく、テーブル間の関係を表すプロパティグラフというデータ構造を指します。データソースとして、複数のグラフ、テーブル、ビュー、UDF(ユーザー定義関数)を組み合わせて使えます。
🔍 何が変わったのか
- 会話型分析で、プロパティグラフを対象に自然な言葉で質問できる機能が一般提供(GA)になりました
- 複数のグラフ、テーブル、ビュー、UDF を組み合わせてデータソースにできます
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
取引先と取引、部品と製品のように、データ同士のつながりをグラフとして定義している組織で、分析担当者や業務部門の担当者が使えます。つながりをたどる問い合わせを、クエリを書かずに自然な言葉で依頼できます。
✨ 導入メリット
- グラフ用のクエリを書けない担当者でも、データ間の関係に関する問いを立てて分析を進められます
- グラフとテーブル・ビューを組み合わせられるため、関係データと通常の業務データを一度に扱えます
- 一般提供(GA)となり、業務部門向けの分析手段として展開を計画できます
📚 公式ソース
11. BigQuery pipelines・Dataform — メタデータの自動付与と Knowledge Catalog のデータ品質スコアカード連携(GA)、Data Engineering Agent の gemini-3.7-flash 対応(2026年10月1日・2日)
BigQuery pipelines と Dataform のワークフローで、メタデータ(データの意味や由来を説明する付帯情報)の自動付与と、Knowledge Catalog(Google Cloud のデータカタログ・ガバナンスサービス)のデータ品質スコアカードとの連携が一般提供(GA)になりました(2026年10月1日)。あわせて、Data Engineering Agent によるセマンティックメタデータの生成と、gemini-3.7-flash モデルへの対応も発表されました。
🔍 何が変わったのか
- メタデータの自動付与と Knowledge Catalog のデータ品質スコアカード連携(2026年10月1日・GA): BigQuery pipelines と Dataform ワークフローの両方で利用できます
- Data Engineering Agent によるセマンティックメタデータの生成(2026年10月1日・GA): パイプラインの資産について、Data Engineering Agent が意味に関するメタデータを先回りして生成できます
- Data Engineering Agent の gemini-3.7-flash 対応(2026年10月2日): us、eu、global のマルチリージョンのエンドポイントで、gemini-3.7-flash モデルを利用できます
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
BigQuery pipelines や Dataform でデータ変換処理を管理しているデータエンジニアと、データカタログを整備するガバナンス担当者が使えます。パイプラインで作成したテーブルに説明情報が付き、データ品質の状況が Knowledge Catalog 側でも確認できるため、利用者は「このテーブルは何のデータで、品質に問題はないか」をカタログ上で判断できます。
✨ 導入メリット
- テーブルごとの説明を手作業で書く負担を減らし、カタログの整備を進めやすくなります
- データ品質の状況をカタログ上で確認でき、利用前の確認作業を進めやすくなります
- データの意味をメタデータとして残せるため、担当者に問い合わせなければ分からない状態を減らす手段になります
📚 公式ソース
12. Pub/Sub — Gemini Enterprise で UDF SMT のコードを生成できるように(2026年10月1日)
Pub/Sub(システム間でメッセージを受け渡すサービス)の UDF SMT のコードを、Gemini Enterprise を使って生成できるようになりました。SMT(single message transform)はメッセージを1件ずつ変換する仕組みで、UDF SMT はその変換内容をユーザー定義関数(UDF)として記述するものです。
🔍 何が変わったのか
- UDF SMT のコードを、Gemini Enterprise で生成できます
- 作成手順は、公式ドキュメントの UDF SMT 作成のページに記載されています
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
Pub/Sub でデータを受け渡しているデータエンジニアが、受け取ったメッセージの項目名をそろえる、不要な項目を除く、といった変換処理を用意する場面で使えます。変換処理のコードを一から書く代わりに、Gemini Enterprise で生成したコードを起点に作業を始められます。
✨ 導入メリット
- 変換処理のコードを書き始めるまでの時間を短縮できます
- コード作成に慣れていない担当者でも、変換処理の作成に取り組みやすくなります
📚 公式ソース
13. BigQuery — Simba JDBC ドライバの更新と Rust SDK for BigQuery の一般提供(Rust SDK は GA・2026年10月1日・2日)
BigQuery にアプリケーションから接続するための部品に、2件の更新がありました。Simba JDBC driver for BigQuery の新しいバージョンの公開と、Rust SDK for BigQuery の一般提供(GA)です。
🔍 何が変わったのか
- Simba JDBC ドライバの更新(2026年10月1日): JDBC(Java のアプリケーションからデータベースに接続するための標準規格)用の BigQuery ドライバについて、新しいバージョンが公開されました
- Rust SDK for BigQuery の一般提供(2026年10月2日・GA): プログラミング言語 Rust から BigQuery を利用するための SDK(開発キット)が一般提供(GA)になりました
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
JDBC 経由で BigQuery に接続している BI ツールや業務アプリケーションを管理している担当者は、ドライバの更新を検討する際に参照できます。Rust でアプリケーションを開発しているチームは、BigQuery を利用する処理を一般提供の SDK で実装できます。
✨ 導入メリット
- ドライバの新しいバージョンが用意され、接続環境を最新の状態に保つ選択肢が得られます
- Rust から BigQuery を利用する手段が一般提供(GA)となり、本番システムでの採用を検討できます
📚 公式ソース
まとめ
2026年9月28日〜10月4日のデータ分析カテゴリでは、BigQuery の一般提供(GA)が目立ちました。分析面では、指標の変動要因を探す AI.KEY_DRIVERS 関数、Cloud Storage 上のファイルを一覧にする OBJ.LIST 関数、会話型分析でのグラフとのチャットが一般提供となりました。管理面では、データ保護の設定を一つの画面で扱える Security center と、jobs explorer の改善が一般提供となっています。
データの取り込みと整備の面では、Datastream の部分バックフィル、継続的クエリから Apache Iceberg マネージドテーブルへの書き込み、BigQuery pipelines と Dataform のメタデータ自動付与(GA)が加わりました。データ基盤の担当者にとっては、取り込みからカタログ整備までの手作業を減らす選択肢が増えています。
Looker については、インスタンス種別ごとに内容が分かれています。Looker (Google Cloud core) ではリリースチャンネルで Looker 26.18 の展開が始まり、Regular チャンネルは Looker 26.14 のままです。Looker (original) では Looker 26.16 以降で Conversational Analytics の観測性メトリクスが一般提供になりました。自社がどちらのインスタンスを利用しているかを確認したうえで、該当する項目をご参照ください。
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