はじめに
2026年8月下旬の Google Cloud AI カテゴリでは、社内 AI アシスタントが「つながる先」を広げるアップデートが目立ちました。中心となったのは、Gemini Enterprise の外部データ連携(データストア)の拡充と、その稼働状況を見える化する監視機能の強化です。あわせて、Gemini Enterprise Agent Platform では新モデル GLM 5.2 と Gemini Omni 1.1 Flash が Public Preview となり、コンタクトセンター基盤の CCaaS 6.7 もリリースされました。
本記事では、2026年8月24日〜8月30日に公式リリースノートで発表された Google Cloud AI カテゴリの主要トピック9件を、リリース日順に解説します。各項目には公式ドキュメントと該当日のリリースノートへのリンク、想定ユースケース、業務上のメリットを添えています。
経営層の方は「AI が参照できる社内外データの範囲が広がり、選べるモデルが増えている」という視点で、IT 担当者の方は「どの機能が Preview で、何を設定・監視・検証すべきか」という視点で読み進めると、導入・運用判断に役立つはずです。
| 対象期間 |
2026年8月24日〜2026年8月30日 |
| 対象製品 |
Google Cloud |
| 対象カテゴリ |
AI |
| アップデート件数 |
9件(主要トピック) |
今回のアップデート一覧
アップデート詳細
1. Gemini Enterprise — D&B Commercial Graph データストアが Public Preview
Gemini Enterprise(企業向け AI アシスタント・エージェントプラットフォーム)で、D&B Commercial Graph のデータストアが Public Preview(一般公開プレビュー)として利用できるようになりました(2026年8月24日)。データストアとは、Gemini Enterprise が回答の根拠として参照する外部データの接続先のことです。
🔍 何が変わったのか
- 企業情報データへの接続: D&B Commercial Graph を接続し、企業データの検索とインポートを自然言語(普段の話し言葉に近い文章)で行えるようになりました
- 提供段階は Public Preview: 正式提供(GA)前の段階での提供です。公式ドキュメントには、利用可能なリージョンや VPC Service Controls(データ境界を守る仕組み)に関する制約も記載されています
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
取引先や見込み顧客の企業情報を日常的に調べる営業部門・与信管理部門・調査部門が対象です。「この業種で従業員規模がこの範囲の企業を探したい」といった問い合わせを、専用ツールの検索画面に慣れていない担当者でも、普段の言葉のまま Gemini Enterprise に投げかけられるようになります。
✨ 導入メリット
- 企業データの検索に必要な操作習熟のハードルが下がり、調査業務の属人化の解消につながります
- 外部データを社内 AI アシスタントの回答根拠に組み込めるため、社内情報と外部情報を行き来する手間が減ります
- データのインポートにも対応するため、収集した企業情報を後続の分析・営業活動へつなげやすくなります
📚 公式ソース
2. Gemini Enterprise — データコネクタの Cloud Monitoring 監視項目が拡充
Gemini Enterprise のデータコネクタ(データストア)について、Cloud Monitoring(Google Cloud の監視サービス)で取得できるテレメトリ(稼働状況の計測データ)が拡充されました(2026年8月24日)。既存の呼び出し回数メトリクスに新しい分類軸が加わり、あわせてレイテンシ(応答時間)メトリクスが Beta として追加されています。
🔍 何が変わったのか
| メトリクス |
内容 |
分類軸(ディメンション) |
| dataconnector/request_count(既存を拡充) |
リクエスト回数 |
新たに tool_id(呼び出されたコネクタツールの識別子)、engine_id(Gemini Enterprise アプリの識別子)、response_code(gRPC の応答ステータス)を追加。既存の status も引き続き利用可能 |
| dataconnector/request_latencies(新規・Beta) |
ツール呼び出しの応答時間の分布(ミリ秒単位) |
status、response_code、tool_id、engine_id |
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
Gemini Enterprise を全社展開している情報システム部門・運用担当者が対象です。「特定のデータソースへの問い合わせだけが遅い」「あるアプリからの呼び出しでエラーが増えている」といった状況を、コネクタ単位・アプリ単位・応答コード単位で切り分けられるようになります。
✨ 導入メリット
- 不調の原因をコネクタ単位まで絞り込めるため、障害の一次切り分けが短時間で済み、問い合わせ対応のスピードが上がります
- 応答時間の分布を継続的に観測できるため、利用者体験の劣化を数値で把握し、改善の効果測定にも使えます
- 既存の Cloud Monitoring の仕組みに乗るため、監視基盤を新設せず既存の運用フローに組み込めます
📚 公式ソース
3. Gemini Enterprise Agent Platform — GLM 5.2 が Public Preview で提供
Gemini Enterprise Agent Platform(機械学習・生成 AI の統合プラットフォーム)の Model Garden(多様な AI モデルを選んで使えるモデルカタログ)で、Z.ai の GLM 5.2 がフルマネージドモデル(MaaS)として Public Preview で提供されました(2026年8月24日)。MaaS は、自社でサーバーを用意せず API 経由で利用できる提供形態です。
🔍 何が変わったのか
- GLM 5.2 の追加: Z.ai の GLM 5.2 を、Model Garden のフルマネージドモデルとして利用できるようになりました
- 想定用途: 長い工程にわたるエージェント処理(long-horizon agentic tasks)とコーディングを対象としたモデルです
- コンテキストウィンドウ: 100万トークンのコンテキストウィンドウ(一度に読み込める情報量)に対応します
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
用途に応じて複数の AI モデルを比較・使い分けたい開発チームやデータサイエンス部門が対象です。長い手順を自律的にこなすエージェントの構築や、大量のソースコード・仕様書をまとめて読ませたい検証に向いた選択肢が増えます。
✨ 導入メリット
- Google のモデルとパートナー製モデルを同一プラットフォーム上で比較検証でき、モデル選定の効率が高まります
- フルマネージド提供のため、GPU などの基盤を自社で用意せずに評価を始められ、初期の運用負荷を抑えられます
- 大きなコンテキストウィンドウにより、資料を分割して投入する前処理の手間を減らせる可能性があります
📚 公式ソース
4. Gemini Enterprise — A2UI Material カタログのコンポーネント仕様が v0.9 に更新
Gemini Enterprise の A2UI(AI エージェント向けのカスタム画面を構築する仕組み)について、Material カタログのコンポーネント仕様とスキーマが A2UI v0.9 の内容に更新されました(2026年8月26日)。新しいプロパティの追加と、不要になったプロパティの削除・置き換えが含まれます。
✨ 使えるようになる機能
- MaterialButton の Material 3 対応: appearance、disableRipple、extended といったスタイル指定用のプロパティに対応し、icon・fab・mini-fab の新しいバリアント(見た目の種類)が追加されました
- MaterialIcon と MaterialChips の拡張: MaterialIcon に tooltip プロパティ、MaterialChips に action プロパティが追加されました
- レイアウトと入力種別の明確化: MaterialColumn・MaterialRow で指定できる justify(配置揃え)の値がすべてドキュメント化され、MaterialInput で許可される入力タイプも更新されました
⚠️ 使えなくなる機能 / 変更点
- MaterialButton の一部プロパティ削除: 古くなった color プロパティと ARIA 説明用のプロパティが削除されました
- 入力コンポーネントの検証方式の置き換え: MaterialCheckbox、MaterialDatepicker、MaterialInput、MaterialSelect、MaterialTimepicker の各入力コンポーネントで、静的な真偽値プロパティ required が、リアクティブな検証ルールの配列 checks に置き換えられました
🤔 判断観点
- 影響範囲: A2UI でカスタム画面を実装している開発チームが確認対象です。エンドユーザー向けの設定変更を伴う内容ではありません
- 検証推奨事項: 既存の画面定義で required プロパティや color プロパティを使用している箇所を洗い出し、checks 形式および新しいスタイル指定へ置き換えたうえで表示・入力検証の動作を確認する運用が考えられます
- ロールアウト戦略: 画面定義の書き換えが必要となる可能性があるため、検証環境で先行確認してから本番反映する段階的な進め方も選択肢になります
📚 公式ソース
5. Gemini Enterprise Agent Platform — CodeMender の対応モデルと検証機能が更新
Gemini Enterprise Agent Platform の CodeMender(コードの脆弱性修正を支援するツール)で、対応モデルの構成と検証機能が更新され、複数の不具合も修正されました(2026年8月27日)。なお公式ドキュメントによると、CodeMender は現時点で Public Preview として一部のお客様に限定して提供されており、利用開始には営業担当への問い合わせが必要です。またテストおよび評価目的での利用に限られ、商用・本番用途での利用は認められていません。
✨ 使えるようになる機能
- 対応モデルの更新: Gemini 3.6 Flash と Gemini 3.7 Flash に対応し、Gemini 3.7 Flash が既定のモデルになりました
- 制限なし検証オプションの追加: 検証コマンドに unrestricted フラグが追加され、隔離された環境でのエクスプロイト(攻撃再現)検証時に、コマンドポリシーの制限を回避できるようになりました
- 不具合修正: 長時間セッションの安定性向上、実行環境をまたぐシェル解決の改善、権限エラーメッセージの明確化、相対パスに起因してサンドボックスの初期化が失敗する問題の修正が行われました
⚠️ 使えなくなる機能 / 変更点
- 既定モデルの変更: 既定のモデルが Gemini 3.7 Flash となりました。モデルを明示指定していない環境では、利用されるモデルが切り替わります
- 機能の廃止や非推奨化については、今回の公開情報には含まれていません
🤔 判断観点
- 利用条件: 限定提供かつ評価目的限定のため、まず自社が対象かどうかの確認が起点になります
- 影響範囲: CodeMender を利用している開発チーム・セキュリティ担当が確認対象です。既定モデルの切り替わりにより、生成される修正内容の傾向が変わる可能性があります
- 検証推奨事項: 代表的な脆弱性パターンで、既定モデル切り替え後の修正提案の妥当性を確認する運用が考えられます
- リスクと対応案: 制限なし検証オプションはコマンドポリシーの制限を回避するものであるため、利用範囲を隔離環境に限定するなど、社内のセキュリティ方針との整合を確認する余地があります
📚 公式ソース
6. Gemini Enterprise Agent Platform — Gemini Omni 1.1 Flash が Public Preview
Gemini Enterprise Agent Platform で、マルチモーダルモデル(文章・画像・動画など複数の形式を扱えるモデル)の Gemini Omni 1.1 Flash が Preview として提供されました(2026年8月27日)。
🔍 何が変わったのか
- Gemini Omni 1.1 Flash の提供: 動画・画像・テキストのタスク向けに設計されたマルチモーダルモデルが Preview で利用できるようになりました
- 高速な動画生成に最適化: 高速な動画生成に最適化されており、動画の編集と音声(話し声・音楽・効果音)の生成に対応します。なお音声ファイル単体の入出力には対応していません
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
販促・広報部門や、社内教育コンテンツを制作する人材開発部門が対象です。商品紹介や社内マニュアルの動画素材を試作したり、既存の音声付き動画素材を編集する工程を AI で支援したい場面で、検証の選択肢が広がります。
✨ 導入メリット
- 高速な動画生成に最適化されているため、案の作成と差し替えを短いサイクルで回しやすくなります
- 文章・画像・動画を1つのモデルで扱えるため、用途ごとに複数のサービスを組み合わせる構成の複雑さを抑えられます
- Preview 段階から自社データで試せるため、本格導入前に効果と課題を見極められます
📚 公式ソース
7. Google Cloud CCaaS — メールセッションの一括ステータス更新エンドポイントを追加
Google Cloud Contact Center as a Service(CCaaS)(マネージド型のコンタクトセンター基盤)で、複数のメールセッションのステータスを一括で変更できる新しい API エンドポイントが追加されました(2026年8月27日)。エンドポイントのパスは apps/api/v1/email/update_status です。公式ドキュメントによると、1回の呼び出しで最大100件のメールセッションを対象にできます。
🔍 何が変わったのか
- 一括ステータス更新: 指定したステータスへ、複数のメールセッションをまとめて変更できるようになりました
- 期待ステータスの指定: 変更前に「このステータスであるはず」という条件を任意で指定でき、条件に合わないセッションは更新されません
- 件別の結果レポート: セッションごとに「更新された」「変更不要だった」「更新できなかった(およびその理由)」が応答で返ります。これにより、外部システム連携側で部分的な成功を適切に扱い、対応が必要なセッションを特定できます
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
大量のメール問い合わせを扱うカスタマーサポート部門と、その運用を自動化する情報システム部門が対象です。滞留した問い合わせをまとめてクローズしたり、社内の業務ルールに基づく外部ワークフローからステータスを一括整理したい場面で活用できます。
✨ 導入メリット
- 1件ずつ画面操作していた棚卸し作業を API で自動化でき、運用担当者の作業時間を削減できます
- 期待ステータスを条件に指定できるため、意図しない上書きを防ぎながら安全に一括処理を行えます
- 結果が件別に返るため、失敗分だけを再処理する仕組みを作りやすく、対応漏れのリスクを抑えられます
📚 公式ソース
8. Google Cloud CCaaS 6.7 をリリース — 通話・チャット・レポートの多数の不具合を修正
Google Cloud CCaaS のバージョン 6.7 がリリースされました(2026年8月27日)。前項の一括メールステータス更新エンドポイントに加えて、通話・チャット・エージェントデスクトップ・ダッシュボードにまたがる多数の不具合修正が含まれます。インスタンスへの適用タイミングは、選択しているデプロイスケジュールによって異なります。
✨ 使えるようになる機能
- バージョン 6.7 の提供: 前項の一括メールステータス更新エンドポイントを含むリリースです
- 適用タイミングの選択: 更新の適用時期は、契約中のデプロイスケジュールに応じて決まります
⚠️ 使えなくなる機能 / 変更点
- データ分析・記録に関する修正: 混在型 SMS の文字起こしが Customer Experience Insights で通話音声の録音として誤認識され、データが欠損・分析不能に見えていた問題、スーパーバイザーのチャット発言がエンドユーザーの発言として誤って記録されていた問題が修正されました
- 着信・振り分けに関する修正: 終端キュー経路でエージェント稼働率の下限保護が適用されず、優先キューが下限を下回っても二次キューの通話が割り当てられていた問題、待機通話が複数ある際に直接着信・内線発信がエージェントへ届かない問題、仮想エージェントから有人対応へエスカレーションしたチャットがキューで滞留する問題が修正されました
- エージェントデスクトップに関する修正: 新規チャット受付後に入力欄が反応しない問題、チャットフォームがエンドユーザーに届かない問題、既読のボイスメールを再度開くと「通話中」ステータスから抜けられない問題、ラップアップ中に通話 ID が消えて処理結果を登録できない問題、エスカレーション後に感情スコアが表示されない問題が修正されました
- ダッシュボード・レポートに関する修正: 有人対応に接続済みのチャットが「Queued Chats」ダッシュボードに残る問題、営業時間の変更が監査ダッシュボードに反映されない問題、キューダッシュボードで件数・レベルが数値ではなく変数名のまま表示される問題、キュー数が多い環境で通話ダッシュボードがタイムアウトする問題、待ち時間 API がチャットキューの稼働エージェント数を0と誤報告する問題、コールドトランスファーで閉鎖キューに転送された通話の待ち時間指標に IVR タイムアウト時間が含まれる問題が修正されました
- 連携・性能に関する修正: Salesforce 連携で発信通話が「Inbound」と誤表示され、通話 ID がケース活動コメントに渡らない問題、エージェント活動ログ取得時にデータベース遅延とゲートウェイタイムアウトが発生する問題、新規作成した音声キューがウィスパー・カウントダウンのグローバル設定を正しく継承しない問題が修正されました
- デフォルト動作の破壊的変更や機能の廃止については、今回の公開情報には含まれていません
🤔 判断観点
- 影響範囲: CCaaS を運用しているコンタクトセンター全般が確認対象です。特に Customer Experience Insights による分析、Salesforce 連携、複数キュー構成を利用している場合は関連が深い修正が含まれます
- 緊急性: 通話の振り分けやレポート値の正確性に関わる修正が含まれるため、これまで同様の事象を認識していたかどうかで確認の優先度が変わります
- 検証推奨事項: キューの稼働率保護やダッシュボードの表示値について、更新後に自社の運用シナリオで期待どおりの挙動になるかを確認する運用が考えられます
- ロールアウト戦略: 適用時期は選択中のデプロイスケジュールに依存するため、公式のスケジュール情報を確認し、繁忙期を避けた確認計画を立てる余地があります
📚 公式ソース
9. Gemini Enterprise — 新データストア5種と新アクションが Public Preview
Gemini Enterprise で、新たに5種類のデータストアが Public Preview として追加され、既存の3種類のデータストアには新しいアクション(AI が実行できる操作)が Public Preview で追加されました(2026年8月28日)。追加されたデータストアからは、自然言語でのデータ検索と読み取りが可能です。
🔍 何が変わったのか
| 区分 |
対象 |
内容 |
| 新しいデータストア(Public Preview) |
Campfire / Clay / CourtListener / Daloopa / MSCI |
自然言語でのデータ検索・読み取りに対応 |
| 新しいアクション(Public Preview) |
AirOps |
ナレッジベース文書のメタデータを更新 |
| 新しいアクション(Public Preview) |
Airtable |
テーブルへのレコード作成 |
| 新しいアクション(Public Preview) |
Zoho Desk |
イベントの更新 |
💼 こんな場面で活用できます(ユースケース)
複数の SaaS を業務で使い分けている企画部門・法務部門・財務部門や、それらの連携を設計する情報システム部門が対象です。判例情報や金融・企業データを自然言語で参照したり、Gemini Enterprise 上の会話から Airtable にレコードを作成する、Zoho Desk のイベントを更新するといった「読むだけでなく書き込む」流れを組み立てられるようになります。
✨ 導入メリット
- AI アシスタントが参照できるデータの範囲が広がり、ツールを行き来する情報収集の手間を減らせます
- 検索に加えて更新・作成のアクションに対応するため、確認から入力までを一連の流れとして処理でき、業務効率化につながります
- 個別に連携機能を開発せずに標準コネクタで接続できるため、開発・保守の負荷を抑えられます
📚 公式ソース
まとめ
2026年8月24日〜8月30日の AI カテゴリでは、Gemini Enterprise のデータ連携の拡充が最大のテーマでした。D&B Commercial Graph に加えて Campfire・Clay・CourtListener・Daloopa・MSCI の5種類がデータストアとして Public Preview となり、AirOps・Airtable・Zoho Desk では「読む」だけでなく「書き込む」アクションも追加されました。あわせて、データコネクタの Cloud Monitoring 監視項目の拡充により、連携を増やした後の運用を数値で管理する土台も整いつつあります。
モデル面では GLM 5.2(100万トークンのコンテキストウィンドウ)と Gemini Omni 1.1 Flash(動画・画像・テキスト対応)が Public Preview となり、用途に応じた選択肢が広がりました。また CodeMender の既定モデルが Gemini 3.7 Flash に変更され、A2UI Material カタログでは一部プロパティの削除・置き換えが行われています。コンタクトセンター領域では CCaaS 6.7 がリリースされ、一括メールステータス更新エンドポイントの追加と、通話振り分け・レポート精度に関わる多数の修正が含まれました。
IT 担当者の視点では、A2UI の検証プロパティ置き換えへの対応、CodeMender の既定モデル切り替え後の動作確認、CCaaS 6.7 の適用スケジュールと自社運用シナリオの確認が実務上のポイントです。経営の視点では、AI が参照・操作できるデータ範囲の拡大が、データ活用と意思決定スピードにどう寄与するかを見極める時期といえます。Preview 段階の機能が多いため、自社のデータガバナンス要件と照らしながら、小さく試して評価する進め方を検討いただくとよいでしょう。
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