コラム

【基本編】Googleフォーム活用ガイド:機能、業務効率化、メリットまで徹底解説

作成者: XIMIX Google Workspace チーム|Apr 21, 2025 12:00:00 AM

はじめに

「社内アンケートをもっと手軽に実施したい」「イベント参加者の申し込み管理を効率化したい」「顧客からの問い合わせ窓口を手早く設置したい」 企業のDX推進が加速する中、このような情報収集や受付業務に関する課題を感じている担当者の方も多いのではないでしょうか。特に、多くの従業員や顧客を抱える企業においては、効率的かつ正確な情報収集・管理の仕組みが不可欠です。

Google Workspace のツールの一つである「Google フォーム」は、こうした課題を解決する強力な味方となります。特別な知識がなくても、直感的な操作でアンケートや申し込みフォームなどを簡単に作成・共有・集計できるため、多くの企業で活用されています。

この記事では、Google フォームの導入を検討されている方や、基本的な使い方から知りたいという入門者の方に向けて、以下の点を分かりやすく解説します。

  • Google フォームの基本的な機能と特徴
  • Google フォームが選ばれる理由(メリット)
  • 具体的な活用シーンと業務効率化への貢献
  • Google フォームの利用が特に向いている企業

この記事を読むことで、Google フォームの基礎知識を体系的に理解し、自社の業務にどのように活用できるかの具体的なイメージを持つことができます。ぜひ、貴社の業務改善やDX推進の一助としてください。

Google フォームの基本を理解する

まずは、Google フォームがどのようなツールで、何ができるのか、基本的な部分を見ていきましょう。

①Google フォームとは? 

Google フォームは、Googleが提供する無料のWebフォーム作成ツールです。プログラミングなどの専門知識は一切不要で、ドラッグ&ドロップなどの簡単な操作だけで、オンライン上でアンケート、申し込みフォーム、テスト、問い合わせフォームなどを手軽に作成できます。

Google ドキュメントやスプレッドシートなどと同様に、Google Workspace の一部として提供されていますが、Googleアカウントさえあれば個人でも無料で利用を開始できます。

企業においては、Google Workspaceの他のツール(Gmail, Google ドライブ, Google スプレッドシートなど)とシームレスに連携できる点が大きな魅力であり、情報収集から集計、分析、共有までの一連のプロセスを効率化する上で重要な役割を果たします。

Google フォームの主な機能

Google フォームはシンプルながらも、ビジネスで役立つ多彩な機能を備えています。ここでは、入門者の方がまず押さえておきたい基本的な機能を紹介します。

  • 多様な質問形式: 記述式(短文・長文)、ラジオボタン(単一選択)、チェックボックス(複数選択)、プルダウン、均等目盛、選択式(グリッド)、日付、時刻など、目的に応じて最適な質問形式を選べます。これにより、回答者が答えやすく、かつ集計しやすいフォームを作成できます。
  • 直感的なフォーム作成: コーディング不要で、パーツを組み合わせるように質問項目を追加・編集できます。テーマカラーやヘッダー画像のカスタマイズも簡単で、ブランドイメージに合わせたフォームデザインが可能です。
  • 簡単な共有: 作成したフォームは、リンクの共有、メールでの送信、Webサイトへの埋め込みなど、様々な方法で簡単に配布できます。回答者は特別なソフトウェアをインストールすることなく、Webブラウザから手軽に回答できます。
  • リアルタイムでの回答収集と自動集計: 回答はリアルタイムで収集され、自動的にグラフなどで可視化されます。集計結果はGoogle フォーム上で確認できるほか、Google スプレッドシートに出力して、より詳細な分析やデータ加工を行うことも可能です。
  • 共同編集: 複数人で同時にフォームを作成・編集できます。チームでアンケート内容を検討したり、役割分担してフォームを作成したりする際に便利です。
  • 豊富なテンプレート: イベント参加申込、注文書、就職申込書、連絡先情報など、様々な用途に応じたテンプレートが用意されており、一から作成する手間を省けます。

これらの基本的な機能を活用するだけでも、これまで手作業や紙ベースで行っていた多くの情報収集業務を大幅に効率化できます。

Google フォームを導入するメリット

なぜ多くの企業でGoogle フォームが選ばれているのでしょうか。その主な理由と導入のメリットを確認します。

Google フォームが選ばれる理由

多くの企業でGoogle フォームが活用されているのには、明確な理由があります。主なメリットと特徴を見ていきましょう。

  • 直感的な操作性: マニュアルを熟読しなくても、見たまま操作できる分かりやすいインターフェースが特徴です。ITスキルに不安がある従業員でも比較的容易に使いこなせるため、社内展開しやすいツールと言えます。
  • Google Workspaceとの強力な連携: Google スプレッドシートとの連携による自動集計・分析、Google ドライブでのファイル管理、Gmailでのフォーム送信など、他のGoogle Workspaceツールと組み合わせることで、業務プロセス全体を効率化できます。これは、特にGoogle Workspaceを導入している企業にとって大きなメリットです。
  • 場所を選ばないアクセス: クラウドベースのサービスなので、インターネット環境があれば、PC、スマートフォン、タブレットなど、どのデバイスからでもフォームの作成、編集、回答、結果確認が可能です。テレワークや外出先での利用にも適しています。
  • 自動集計とリアルタイム分析: 回答が集まると同時に自動で集計され、グラフなどで視覚的に表示されます。これにより、アンケート結果などを迅速に把握し、次のアクションにつなげることができます。手作業での集計ミスのリスクもなくなります。

これらのメリットにより、Google フォームはコストを抑えつつ、情報収集や管理業務の効率化を実現したい企業にとって、非常に有効な選択肢となります。

Google フォームの具体的な活用方法

Google フォームの基本とメリットを理解した上で、実際の業務でどのように活用できるか、具体的なシーンやポイントを見ていきましょう。

Google フォームで業務はどう変わる?具体的な活用シーン

Google フォームを導入することで、日常業務の様々な場面で効率化が期待できます。具体的な活用シーンをいくつかご紹介します。

  • 社内アンケート・意見収集: 従業員満足度調査、福利厚生に関するアンケート、業務改善提案の募集、イベント企画のアイデア募集など、様々な意見を手軽に集められます。匿名での回答設定も可能です。
  • イベント・研修の出欠確認、申し込み: 社内研修、セミナー、懇親会などの出欠確認や参加申し込みフォームとして活用できます。回答状況をリアルタイムで把握でき、参加者リストの作成も容易です。
  • 簡単なテスト・クイズ作成: 社内研修の効果測定テストや、新入社員向けの理解度チェッククイズなどを簡単に作成・実施できます。自動採点機能を使えば、採点業務の手間も省けます。
  • 問い合わせフォーム: Webサイトに設置する簡単な問い合わせ窓口として利用できます。収集した問い合わせ内容はスプレッドシートで管理し、担当者への割り振りや対応状況の記録に活用できます。
  • 日報・週報のテンプレート化: 定型的な報告業務をフォーム化することで、入力の標準化と集計の手間削減につながります。記入漏れを防ぎ、必要な情報を効率的に収集できます。
  • 各種申請・依頼フォーム: 備品購入申請、休暇申請、ITサポート依頼など、定型的な申請・依頼業務をフォーム化することで、ペーパーレス化と承認プロセスの効率化に貢献します。

これらはあくまで一例です。アイデア次第で、Google フォームはさらに多様な業務に応用可能です。これまで時間と手間がかかっていた情報収集・管理業務をデジタル化・自動化することで、従業員はより付加価値の高い業務に集中できるようになります。

Google フォームの利用が特に向いている企業

Google フォームは幅広い企業で活用できますが、特に以下のようなニーズを持つ企業にとって、導入効果を実感しやすいでしょう。

  • 情報共有や意思決定の迅速化を図りたい企業: 社内外からの情報を効率的に収集・集計することで、迅速な状況把握と意思決定をサポートします。
  • ペーパーレス化を推進したい企業: 紙ベースのアンケートや申請書をデジタル化することで、印刷コストや保管スペースの削減、紛失リスクの低減につながります。
  • 従業員エンゲージメントを高めたい企業: 手軽に従業員の意見を収集し、コミュニケーションを活性化するツールとして活用できます。
  • コストを抑えて業務効率化を実現したい企業: 低コストで導入でき、専門知識がなくても利用開始できるため、費用対効果の高い効率化策となります。
  • Google Workspaceを既に利用している、または導入検討中の企業: 他のGoogle Workspaceツールとの連携メリットを最大限に活かせます。データの一元管理やシームレスな業務フロー構築が可能です。

特に中堅〜大企業においては、部署横断での情報収集や、多数の従業員・顧客とのコミュニケーションにおいて、Google フォームのような標準化されたツールを導入するメリットは大きいと言えます。

Google フォーム活用のポイントと注意点 

Google フォームを効果的に活用するために、以下の点を意識しましょう。

  • 目的を明確にする: 何のために情報を収集するのか、誰に回答してほしいのか、集めた情報をどう活用するのか、といった目的を最初に明確にすることが重要です。目的が明確であれば、適切な質問設計やフォーム構成が可能になります。
  • 質問設計の工夫: 回答者が迷わず、かつ正直に答えられるような、分かりやすく簡潔な質問文を心がけましょう。質問数が多すぎると回答率が下がる可能性があるので、必要最低限の項目に絞ることも大切です。選択式と記述式をバランスよく組み合わせるなどの工夫も有効です。
  • 回答データの活用方法: フォームで収集したデータは、集計して終わりではありません。Google スプレッドシートに出力して詳細分析を行ったり、他のデータと組み合わせたりすることで、新たなインサイトを得られる可能性があります。データの活用方法まで見据えてフォームを設計しましょう。
  • セキュリティ設定の確認: 特に企業で利用する場合、回答者を組織内のユーザーに限定したり、収集する情報の内容に応じてアクセス権限を設定したりするなど、セキュリティ面での配慮が必要です。Google Workspaceの管理コンソールで設定可能な項目もあります。機密性の高い情報を扱う場合は、情報システム部門等と連携し、適切な設定・運用ルールを定めてください。

これらのポイントを押さえることで、Google フォームをより安全かつ効果的に活用することができます。

Google Workspaceの活用をさらに深めるために

Google フォーム単体での利用に慣れたら、次はGoogle Workspace全体での活用を視野に入れることで、さらなる業務改善が期待できます。

XIMIXによるGoogle Workspace活用支援

Google フォームは単体でも非常に便利なツールですが、その真価はGoogle Workspaceの他のツールと連携させることで最大限に発揮されます。例えば、フォームの回答をトリガーにして特定の担当者に通知を送ったり、収集したデータをGoogle データポータル (Looker Studio) で可視化して経営判断に役立てたりするなど、より高度な業務自動化やデータ活用が可能になります。

しかし、「自社に最適な活用方法が分からない」「他のツールとの連携設定が難しい」「全社的に導入・定着させるにはどうすれば良いか」といった課題に直面することも少なくありません。

私たちXIMIX は、Google CloudおよびGoogle Workspaceのプレミアパートナーとして、数多くの中堅・大企業様のDX推進をご支援してきた実績と知見を有しています。Google フォームを含むGoogle Workspaceの導入支援から、各企業の業務に合わせた最適な活用方法のご提案、運用定着化のサポート、さらにはGoogle Cloudと連携した高度なデータ分析基盤の構築まで、お客様の課題解決に向けて伴走いたします。

単なるツールの導入に留まらず、Google Workspaceを最大限に活用し、業務効率化や生産性向上といった成果につなげるためには、専門的な知識と経験に基づいたサポートが不可欠です。もし、Google フォームやGoogle Workspaceの活用に関して、お困りごとや更なるステップアップをご検討でしたら、ぜひお気軽にXIMIXにご相談ください。

※Google Workspace の基本的な機能については、こちらの記事もご参照ください。 

今回は、Google フォームの基本的な機能、メリット、具体的な活用シーン、そして利用が向いている企業について、入門者向けに解説しました。

Google フォームは、特別な知識がなくても手軽に利用でき、アンケート作成や申し込み受付といった情報収集業務を大幅に効率化できる強力なツールです。特に、Google Workspaceとの連携により、その活用の幅はさらに広がります。

まずは、社内の簡単なアンケートや情報共有など、スモールスタートでGoogle フォームを試してみてはいかがでしょうか。その手軽さと効果を実感できるはずです。

そして、Google フォームを含むGoogle Workspaceの本格的な導入や、より高度な活用によるDX推進をご検討の際には、ぜひXIMIXまでお声がけください。豊富な経験と専門知識で、貴社の課題解決を力強くサポートいたします。