「DX推進のため、クラウド活用を検討しよう」 「社内のITインフラを見直す必要がある」
ビジネスシーンにおいて、「クラウド」や「インフラ」といった言葉を耳にする機会は増えましたが、その基本的な意味について、自信を持って説明できるでしょうか? 特に、これから本格的にDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組もうとされている担当者様の中には、「言葉は聞くけれど、実は深くはわかっていない…」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、そんな疑問を解消するために、「クラウド」と「ITインフラ」という言葉の基本的な意味、両者の関係性、そしてなぜ今クラウドがビジネスにおいて重要視されているのかについて、入門者向けにわかりやすく解説します。この記事を読めば、クラウドとインフラの基礎知識が身につき、今後のDX推進に向けた議論や情報収集をよりスムーズに進められるようになるでしょう。
「インフラ」と聞くと、道路、水道、電気、ガスといった社会的な基盤を思い浮かべる方が多いでしょう。これらは「社会インフラ」と呼ばれ、私たちの生活や経済活動に不可欠なものです。
ITの世界における「インフラ」も、これと考え方は同じです。一般的に「ITインフラ」と呼ばれ、企業がコンピューターシステムやインターネットサービスなどを利用するために必要となる基盤全体を指します。具体的には、以下のようなものが含まれます。
これらのITインフラは、メールの送受信、ウェブサイトの閲覧、業務アプリケーションの利用、データの保管といった、企業活動に欠かせないITシステムの土台となっているのです。従来、多くの企業はこれらのITインフラを自社で物理的に保有し、管理・運用してきました。これを「オンプレミス」と呼びます。
次に「クラウド」について解説します。「クラウド(Cloud)」は、正式には「クラウドコンピューティング(Cloud Computing)」と呼ばれ、インターネットなどのネットワークを通じて、サーバー、ストレージ、データベース、ソフトウェアといったITリソースを、必要な時に必要な分だけ利用する考え方やサービスの形態を指します。
「雲(Cloud)」という言葉が使われるのは、インターネットの向こう側にあるコンピューターリソースを、利用者がその物理的な場所や複雑な仕組みを意識することなく、まるで雲の向こう側にある巨大なコンピューターを使うかのように利用できるイメージから来ています。
もう少し具体的に、身近な例で考えてみましょう。
このように、クラウドは、ITインフラやソフトウェアなどを「所有」するのではなく、インターネットを通じて「利用」する形態である、と理解するとわかりやすいでしょう。
ここまでで、「インフラ」はITシステムの基盤であり、「クラウド」はインターネット経由でITリソースを利用する形態であることがわかりました。では、両者の関係性はどのように整理できるでしょうか?
「オンプレミス」が自前でITインフラを構築・管理する形態であるのに対し、「クラウド」はサービス事業者が提供するITインフラ(を含むITリソース)を利用する形態、という対比で理解すると、より明確になるでしょう。
従来型のオンプレミスと比較して、クラウドには多くのメリットがあり、それがDX推進において注目される理由となっています。
ご参考:アプリケーション開発はクラウドが常識? オンプレミスとの違いと移行メリットを徹底比較
一方で、クラウドにはデメリットや注意点も存在します。
これらのメリット・デメリットを理解し、自社の状況に合わせてオンプレミスとクラウド、あるいは両者を組み合わせた「ハイブリッドクラウド」といった形態を検討することも重要です。
多くの中堅・大企業がDXを推進する上で、クラウドは不可欠な要素となりつつあります。その理由は、クラウドが持つ「俊敏性」「柔軟性」「拡張性」といった特性が、変化の激しいビジネス環境への対応や、新しい価値創出を強力に後押しするためです。
このように、クラウドは単なるコスト削減や効率化の手段ではなく、ビジネスモデルの変革や競争力強化を実現するための戦略的な基盤として位置づけられています。
ここまで、クラウドとインフラの基本的な概念について解説してきました。これらの知識を踏まえ、「自社でも本格的にクラウド活用を進めたい」「オンプレミスからの移行を検討したい」と考え始めた方もいらっしゃるでしょう。
しかし、実際にクラウドを導入・活用する際には、
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今回は、「クラウド」と「ITインフラ」という、DX時代に欠かせないキーワードについて、その基本的な意味、そしてクラウドがもたらすメリットを中心に解説しました。
クラウドとインフラの基礎を理解することは、今後のIT戦略やDX推進を検討する上での第一歩となります。本記事が、皆様の理解の一助となれば幸いです。クラウド活用は、もはや選択肢の一つではなく、企業の持続的な成長と競争力強化のための重要な戦略基盤です。ぜひ、この機会に自社のクラウド戦略について考えてみてはいかがでしょうか。
※Google Cloud については、こちらのコラム記事もご参照ください。
【基本編】Google Cloudとは? DX推進の基盤となる基本をわかりやすく解説
【基本編】Google Cloud導入のメリット・注意点とは? 初心者向けにわかりやすく解説