こんにちは、NI+C Google Cloud担当です。
今回は、クラウド利用が「脱炭素」にどのような効果をもたらすのかをテーマにご紹介していきたいと思います。
政府は、2050年に温室効果ガス排出を実質ゼロにする目標を掲げており、民間企業や自治体もさまざまな取組みを進めています。
例えば、NTTグループにおいては、
が発表されており、環境への配慮した動きが加速しています。
また昨今、民間企業でも
こうした「脱炭素」の世の中の動きは、今後ますます大きく加速していくことが予想され、民間企業や自治体においても、脱炭素テーマは無視できないトピックになりつつあります。
次に、企業に置換えて、企業が取組める「脱炭素」とは何があるでしょうか。
以下一例ですが、企業活動において、身近なところからも始めやすい内容もあるかもしれません。
対象 | アプローチ | 効果 |
---|---|---|
設備の見直し | PC・複合機リプレース LED利用、電力会社変更 |
消費電力削減 再エネ利用 |
働き方の見直し | リモートワーク ペーパーレス化 |
オフィス削減による資源・消費電力削減 資源の有効活用 |
社内外のITリソース | サーバ集約(仮想化) クラウド化 |
リソース最適化による消費電力削減 |
上記の他にも、まだまだあるかと思います。
次にサーバのクラウド化にフォーカスを当てて、「脱炭素」に効果があるのかについて、見ていきます。
クラウド化がなぜ「脱炭素」に繋がるかというと、クラウドの特長やクラウド事業者ならでのメリットがあるためです。
クラウドサービスは、必要な時に必要なリソースを利用することができます。
クラウド上の仮想マシンを利用していない時は、電源をオフにすることで、リソース(消費電力)およびコスト削減に繋がります。
また、イベントドリブンなワークロードは、FaaS(Function as a Service)にすることで、定常的なリソースを持つことがなくなるため、結果的にリソース(消費電力)の削減に繋がります。
クラウド事業者は、多くの顧客に対応できるように、大量のコンピューティング・ストレージ・ネットワークリソースを保持しております。
そのスケールメリットを活かし、大規模なデータセンターを設置し、複数の顧客にリソースを提供しています。
これらのリソースを効率的に顧客に貸し出すことで、投資の最適化を図っています。
また、私どもで扱っているGoogle Cloudでは、得意の機械学習により、2021年に大規模データセンターでPUE1.1を達成し、PUEの改善を図っています。(参考:国内データセンターのPUE平均=1.7 参考Link PDFページ10)
(出典:https://www.google.com/about/datacenters/efficiency/)
多くのクラウド事業者は、クラウドで利用する電力にクリーンな電力を使用しています。
例えばGoogleは、2017年以降 再生可能エネルギーから電力を100%まかなっています。
またGoogle Cloudは、各リージョン毎にCO2排出特性[図1]の公開しています。
さらにGoogle Cloud Region Picker[図2]というサービスでは、「CO2排出」、「コスト」、「ネットワークレイテンシ」の3つの指標を選択することで、最適なリージョンを表示してくれます。
[図1:リージョン毎のCO2特性]
[図2:Google Cloud Region Picker]
クラウドと「脱炭素」の関係性について、理解いただけましたか。
NI+CはITの力で、クラウドによる「環境の最適化」と、より積極的にCO2排出削減を意識した「アーキテクトの最適化」の両面でお客様の「脱炭素」の取組みに貢献します。
システムのセキュリティ面(堅牢性)やレイテンシ(接続速度)も総合的に考慮し、システム基盤の適切な選択のご提案するのはもちろん、各DC(データセンタ)やクラウドのPUE(データセンタの電力効率)や使用する電力のCO2排出量も念頭に、「脱炭素」にも適切な稼働環境をご提案します。
稼働環境の最適化に加え、お客様のシステムの利用頻度や負荷状況に応じて、適切なアーキテクチャをご提案します。
クラウドのメリットを活かし、必要な時に必要なリソースを利用する構成をお客様とともに考えます。
サーバレス技術やFaaS(Function as a Service)等を活用し、より「脱炭素」を意識した構成をご提案します。
アーキテクチャの最適化により、コスト減はもちろん、電力消費量を削減し、「脱炭素」に貢献します。
Google Cloud Next 2021で、「二酸化炭素排出量」というGoogle Cloudの新サービスが発表されました。
当サービスでは、お客様のGoogle Cloud Consoleで利用しているサービスの消費電力による総炭素排出量を確認することができます。
これまでは、クラウドの利用実績では利用料を見るくらいだったかもしれませんが、二酸化炭素排出量を見るというのが一般的になる時代がやってくるかもしれませんね。
さて、今回はクラウドによる「脱炭素」をテーマにしてきましたが、NI+Cはクラウド利用で、お客様の脱炭素の取組みをご支援したいと考えております。
何か脱炭素に取組んでみたいけど、何から始めればいいか分からないという方もいらっしゃるかもしれません。
弊社のエンジニアもお客様の課題に合わせて、一緒に考えさせていただきますので、ご興味がございましたら、お問い合わせいただければ幸いです。
またGCPのサービスでCO2排出量の調査[こちらのブログ]を実施しましたので合わせてご覧ください。
炭素排出量削減を見越したアーキテクチャを構成したい方は弊社までご連絡ください。
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