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[GWSStudio100本ノック] GWS活用事例を毎日チャットに通知するボットの作り方

作成者: XIMIX 重永|2026.01.21

はじめに

本記事は、Google Workspace Studio(旧Flows)の実践ノウハウを100本紹介する連載「Google Workspace Studio活用方法100本ノック」の一つとなります。  

Google Workspaceを導入したものの、実際にはメールとカレンダー程度しか使われていない」「社内に活用事例を広めたいが、ネタ探しや配信作業に手間がかかり継続できない」といったお悩みは多いのではないでしょうか。

本記事では、Google Workspace Studioを活用し、「ネタ探し」「重複チェック」「配信」のプロセスを完全自動化する仕組みをご紹介します。

これにより、管理者の運用負荷をほぼゼロにしつつ、従業員に対して毎日新たな「気づき」を提供できるようになります。

難易度 初心者向け
実現すること Google Workspace StudioとGeminiを連携させて運用工数ゼロで毎日具体的な活用事例を社内チャットへ自動配信し、組織全体の生産性を向上できます
想定する対象者 情シスやDX推進担当者
利用サービス Google Spreadsheet, Google Chat

ユースケース

今回作成するエージェントの代表的なユースケースとしては以下のようなことが考えられると思います。
  • 全社的なITリテラシー向上
    • 毎日定時に「明日から使える便利機能」を全社員のチャットへ自動配信。マニュアルを読まない層にも自然と知識が浸透し、組織全体のデジタルスキルを底上げする。
  • 現場部門のDX推進
    • 営業や製造などの特定部門に向け、Geminiが業務に直結する活用事例を選定して通知。「自分たちの課題」として捉えやすくし、現場主導の業務改善を後押しする。
  • マネジメント層の意識改革
    • 会議の効率化や承認フローなど、管理職の悩みに効く事例を重点的に配信。リーダー自身がメリットを実感することで、組織全体のDX推進やツール活用への理解を深める

前提条件

今回のエージェントを作成するための前提条件は以下となります。Google Workspace Studioは2025年12月時点ではそれまではFlowsという名前で提供されていたサービスからリネームされたサービスかつまだ提供されて間もないため、このブログの内容が最新ではなくなる可能性があることをご了承ください
  • 利用環境:Google Workspace Studioにアクセスできるユーザーであること。
  • 利用アプリ:Google Spreadsheetの作成ができ、通知先のGoogle Chatスペース(またはDM)が事前に用意されていること。
  • 社内ルール:AI利用の社内ポリシーや情報管理ルールを確認済みであること。

エージェントの全体図

本エージェントは、平日の朝にGoogle Workspaceの最新かつ実務に直結する活用事例を収集・要約し、Google Chatへ自動配信するとともに、その配信履歴をGoogle Spreadsheet上で一元管理する仕組みです。

構築手順

1. 事前準備

配信履歴を管理するためのGoogleスプレッドシートを作成します。

今回は、管理に必要な情報として「配信日」と「配信内容」の2列を用意します。

2. Google Workspace Studioへのアクセス

Google Workspace Studio にアクセスします。

3. フローの作成

Step1: On a schedule

まず、ボットの実行スケジュールを設定します。

開始日は2026年1月19日とし、平日の毎朝8:00に通知が送信されるようにします。

「Ends」は「Never」、タイムゾーンは「Japan Time」を指定します。

Step 2: Get sheet contents

配信履歴を取得するために、Googleスプレッドシートからデータを参照する設定を行います。

「Find rows get values from」では、すべての配信履歴を取得できるよう、条件を「配信内容 = Any」と指定します。

Step3: Ask Gemini

「Enter a prompt」欄に以下のプロンプトを入力し、「Sources Gemini can use」は「Web, Workspace, and connected apps」に設定します。[[[]]] で囲まれた箇所は「+ Variables」をクリックし、Step2の変数をそれぞれ割り当ててください。

# Role
あなたは企業の生産性向上を支援する「Google Workspace DXコンサルタント」です。
入力された「ターゲット業界・部門」における他社のGoogle Workspace活用事例(Case Studies)を調査・参照し、具体的な業務改善アイディアを一つレポートしてください。

# Guidelines
1. **対象**: Google Workspace(Gemini, Docs, Sheets, Meet, AppSheet, Chat等)を活用した、実在の成功事例または一般的な成功パターンに基づく改善案を提示する。Google Workspaceのみで実現できる事例としてください。すでに「「​配信済みのアイディア」は対象外としてください。参考リンクのない情報も必ず対象外としてください。
2. **具体性**: 抽象的な精神論ではなく、「どのツールを」「どう使って」「どんな課題を解決したか」という**Fact(事実・実績)**を重視する。
3. **情報源**:
* 可能な限り、Google Workspace公式ブログや信頼できるテックメディアの事例を参考にする。
* 情報の信頼性を担保するため、参照した事例のリンクを必ず含める。

# Formatting Rules
* **構造**: 各アイディアは `### 💡 改善テーマ / 活用ツール` で開始する。
* **装飾**: 重要なツール名や成果数値は太字 `**text**` を使用する。
* **禁止事項**:
* 「はい、提案します」などの返答や前置き。
* 長長とした導入文。
* 挨拶や署名。

# Output Format Example
### 💡 **フィールド業務の報告自動化** / AppSheet & Gmail
* **事例・課題**: 建設業界のA社では、現場からの報告業務に毎日1時間を要していた。
* **解決策**: ノーコードツール**AppSheet**を用いて、スマホで写真と数値を入力するだけのアプリを開発。入力データは自動で**Docs**の報告書形式に変換され、**Gmail**で管理者に送信される仕組みを構築した。
* **効果**: 報告時間を**1日10分に短縮**し、転記ミスもゼロになった。
* 🔗 [参考事例](https://workspace.google.com/intl/ja/customers/)

### 💡 **会議の議事録作成とタスク管理** / Gemini & Google Chat
* **事例・課題**: IT企業のB社では、会議後の議事録共有とタスクの抜け漏れが課題だった。
* **解決策**: 会議動画を**Gemini**に読み込ませて要約とTo-Doリストを自動生成。その内容を**Google Chat**のプロジェクトスペースに即時投稿し、担当者をメンションするフローを確立した。
* **効果**: 議事録作成工数を**80%削減**し、タスク着手までのリードタイムを半減させた。

# Input Data
​配信済みのアイディア: ​[[[Step 2: Matching values "配信内容"]]]​

Step 4: Notify me in Chat

「Message」に「+ Variables」をクリックし、Step3の変数をそれぞれ割り当ててください。

Step5: Add a row

配信履歴を管理するスプレッドシートに、毎回の配信結果を自動で追記します。

SpreadsheetおよびSheetには、事前準備で作成したスプレッドシートとシートを指定し、Add rowは「After last data row」を選択して常に最終行に追加されるように設定します。

Add data by columnでは、「配信日」列にStep1の実行開始時間を、「配信内容」列にStep2の出力内容が記録されるように項目を割り当てます。

実行テスト

「Test run」と「Start」をクリックし、エージェントが想定どおり動作するかテスト実行します。

テストの結果、エージェントが想定どおり正常に完了したことを確認できました。

Google Chatにも配信が届いていることを確認できます。

配信履歴管理用スプレッドシートの最終行にも、今回の配信内容が正しく追記されていることを確認できました。

まとめ

Workspace Studioで、「情報の鮮度」を保ちながら「運用の手間」をゼロにするボットが作成できました。

本記事で紹介した手順をベースに、自社のポリシーや運用ルールに合わせてプロンプトや配信条件をカスタマイズしていけば、全社展開や他部門への横展開も容易に行えます。

まずは小さく試し、現場のフィードバックを取り込みながら改善を繰り返すことで、「現場に刺さる」具体的な活用事例が自動で届く環境を整えていきましょう。