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Google Cloud Generative AI Leader受験記

作成者: XIMIX 江口|2025.05.26

はじめに

先日、GoogleCloudの試験Generative AI Leaderを初受験し合格したので、試験のご紹介をします。

試験概要

2025年5月14日に一般公開された試験です。受験した2025年5月時点では英語版でのみ受験が可能です。

公式ページには以下のように説明されています。

Generative AI Leaderとは、Generative AI(gen AI)がビジネスにどのような変革をもたらすかについて包括的な知識を持つ、先見の明のあるプロフェッショナルです。Google Cloud の gen AI サービスに関するビジネスレベルの知識を持ち、Google の AI ファーストのアプローチが組織を革新的で責任ある AI 導入へと導く方法を理解しています。Google Cloud のエンタープライズ対応サービスを活用してイノベーションを加速させ、gen AI を活用した取り組みに影響を与え、ビジネス機能や業界全体にわたる機会を特定します。

この認定資格は、実践的な技術経験の有無にかかわらず、あらゆる職務の人を対象としています。

Generative AI Leader 試験では、次の分野に関する知識が評価されます。

gen AIの基礎
・Google Cloud の gen AI サービス
・gen AIモデルの出力を改善する技術
・成功するgen AIソリューションのためのビジネス戦略

他試験との違い

試験の位置づけとしてはGoogle Cloud Digital Leaderと近いものです。

試験名称が示すとおり、組織で生成 AI の活用をリードすることが出来るかを測る内容になっています。技術的な要素は少なく、コードを読んだり計算のようなことを求められることはなく、基本的なAIや機械学習の知識とともに「ビジネスで生成AIを使うには?」というビジネス観点での理解が求められるようなイメージです。

直接Google CloudやGWSを触るわけではない方もチャレンジしやすい試験と言えますが、英語でしか受験できないという点はハードルになっているかもしれません。

実試験

試験を受けてみての様子や感想としては以下の通りです。あくまで私が受けた今回の試験に限った話ですので、別のパターンにあたることもあり得ます。

全体

  • 試験問題は45問
  • すべて単一選択問題
  • 問題の英文については3~4行程度。「ビジネスで使う」を想定しているため想定ケースの説明がある

問題の傾向

  • 単純なサービス選択をするだけの問題もいくつかあります。ただし、最近は「〇〇 Agent」が多く出てきていますし、それについてこの試験でも頻出のようです。
  • 機械学習の基本的な概念が問われます。特に、教師あり学習、教師なし学習、強化学習の定義とユースケース、ラベル付きデータとラベルなしデータ といった基礎知識が必要です。ハルシネーション やグラウンディング、説明可能なAI といった AI モデルの出力改善の手法も出題されました。
  • ビジネス的な観点で問題を理解する力も求められます。生成AIをどのように業務に導入できるかだったり、どういうことは生成AIに不向きか、というようなこともユースケースから判断することを求められます。


感触・感想

  • 40分程度で最後まで一周して、その後見直し15分程度で完了
  • サービス選択で、知らなかったサービス名が出てくることもいくつかあり
  • 同じような問題が2~3出た気がする
  • 前回受験したData Practitioner試験よりも英語は読みづらい

勉強方法(案)

私がやった勉強は、公式ページにあるサンプル問題を解いてみただけでしたが、これだけでは不安が残るものでした。安心して受験するためには他にもやっておいたほうが良いでしょう。

  • 機械学習についての基礎学習
    • Google Cloudとしての勉強ではなく、機械学習における手法や各種用語について理解しておく必要があります。Udemyのオンラインコンテンツを利用するなどで、基本的な内容を網羅的に学習するのが良いでしょう。
  • Googleにおける各種AI系サービスの理解
    • とにかくAI系のサービスは今非常に多くありますので、そのサービスがどういうときに使うものなのかを整理しておく必要があります。具体的な使い方までは踏み込まれないので、画像生成ならコレ、音声生成ならコレ、といったレベル感で良いので覚えておく必要があります

受験後にこのブログを書きながら見つけたのですが、公式ページで出している Generative AI Leader Studiy Guide(英語版)に上記のようなものをしっかりまとめているのを見つけました。

英語だから読むのが大変、と感じる方も心配ありません。PDFファイルの中にも記載がありますが、「このPDFファイルをNotebook LMにアップロードして使ってみましょう」とも案内されています。公式に出されているガイドですので、まずはこれをもとに学習すべき事項をつかんでいきましょう。

まとめ

生成AIが大きく話題になっている今、生成AIについて基礎的な知識を有しているのが必須ということで、このような試験が新設されたのではないかと考えます。私自身が生成AIでの開発に携わるエンジニアではないものの、生成AIをどのように活用できるかを知らないままでは今後のシステム開発の進歩も出来ないだろうと考えています。

本試験を通して生成AIについて学ぶことで、今後の生成AIの動向にキャッチアップしていく土台が出来上がるのではないかと考えます。ぜひチャレンジしてみてください。

参考

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