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2025年1月前半のGoogle Workspce アップデートまとめ

作成者: 日本情報通信株式会社|2025.02.27

はじめに

日本情報通信の二宮です。
今回は、2025年1月のGoogle Workspace アップデートまとめを紹介いたします。毎月たくさんのアップデートがあるGoogle Workspaceですが、時間をかけてすべて目を通すのは大変ですよね。そんな方のために、各サービスのアップデート情報をまとめました。

アップデート情報

リリース週 サービス タイトル
1月6日
チャット
1月6日
チャット
1月6日
フォーム
1月6日
管理コンソール
1月6日
セキュリティ
1月6日
ドライブ
Gemini for Workspace
1月6日
ドライブ
1月6日
Meet
1月6日
Apps Script
1月13日
管理コンソール
1月13日
管理コンソール
1月13日
Meet ハードウェア
1月13日
チャット
1月13日
チャット

 

Google Chat からMeetを開始できる「ハドル」が利用可能になる

詳細:Introducing huddles: instant-on, audio-first meetings in Google Chat

Chat の右上のビデオアイコンより、「ハドルを開始」をクリックすることで、ハドルが利用できるようになります。
ハドルはデフォルトでは音声のみで開始されるMeet となっており、ピクチャーインピクチャーの形で開始されるため、チャットのやり取りを見ながら会話するといったことが可能です。
従来のMeet と同様に、ビデオをオンにすることが可能で、別のタブを開いて画面を共有することも可能です。
この変更に伴い、チャットのメッセージ作成バーから行えたMeet のリンク送信も、上記のアイコンから操作する形に統一されます。

Google Chat でカスタムセクションを利用して会話を整理することが可能になる

詳細:Easily find and navigate your Google Chat conversations by organizing them into custom sections

Google Chat でカスタムセクションを利用することで、同じトピックやプロジェクトに関する会話をまとめて整理することが可能になります。
これまで、左側のメニューはダイレクトメッセージとスペースのセクションに分かれていましたが、今回のアップデートにより、これらのセクションを統合して1つの会話リストとして整理することが可能になるほか、各セクション内で未読ボタンをオンに切り替えることで、確認が必要な新しいメッセージが見つけやすくなります。
この機能はモバイルでも利用可能ですが、セクションの作成および管理は、デスクトップ版のGoogle Chat または Gmail のチャットのみとなっています。 

Google フォームに回答できるユーザーをより細かく制御するオプションの一般提供が開始される

詳細:Adding granular control options for who can respond to Google Forms

2023年12月6日よりベータ版として提供されていた、フォームの回答者をアクセス制御と同様に制御できる機能の一般提供が開始されます。
この機能を利用することで、回答者を特定のユーザー、グループ、カレンダーにある特定の予定の出席者に限定することができます。
 現時点では、この機能は新しく作成されたフォームに限定されており、既存のフォームでは使用できません。

Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド、Vids、ドライブでポリシーを確認できる機能の一般提供が開始される

詳細:Now generally available: Policy visualization across Google Docs, Sheets, Slides, Vids and Drive

2024年7月18日よりベータ版として提供されていた、DLPルールなどのポリシーで保護されたアイテムに対する操作の制限をユーザーが確認できる機能の一般提供が開始されます。
操作するアイテムのファイル>セキュリティの制限 から制限されている操作が確認可能なほか、制限があるアイテムを開いている場合、アイテム名の右側にシールドアイコンが表示されます。

ファイルのダウンロード、印刷、コピーを禁止する機能がファイル作成者やオーナーに対しても適用可能になる

詳細:Prevent the downloading, printing, or copying of files by all users with Enhanced IRM for Google Drive Data-Loss Prevention

これまでファイルのダウンロード、印刷、コピーを禁止する機能は閲覧者またはコメント投稿者にのみ適用可能でしたが、ファイルの作成者やオーナーを含めたすべてのユーザーに適用可能になります。
ファイルのすべてのユーザーロールに対してこの機能を設定できるのは管理者のみです。ファイルの所有者は、閲覧者とコメント投稿者に対してのみこの機能を設定できます。
ファイルに管理者が適用した設定とファイル所有者の設定の両方がある場合、管理者の設定が優先されます。

ファイルをプレビューした状態でサイドパネルからGemini が利用可能になる

詳細:Use Gemini to interact with PDFs in Google Drive’s overlay file previewer

通常Google ドライブでPDFを開くと、新しいタブが開かれることなく、ドライブの画面の上に内容が表示されますが、このプレビュー画面からGemini を呼び出すことが可能になります。
これにより、サイドパネルのGemini を使用して、シームレスにPDFの内容を要約させたり、内容に基づく学習ガイドの作成などが可能になります。

パソコン版ドライブが差分アップロードに対応し、ローカルファイルの同期が高速になる

詳細:Local files now sync to Google Drive faster

Google ドライブで差分アップロードの機能が追加されます。これにより、大きなファイルを編集しても、パソコン版ドライブでは変更された部分のみがアップロードされるようになります。この機能により、ドライブの同期速度が大幅に改善されます。

Google Meet でeCDN On-Premises API が導入され、ライブ配信のプライバシーを強化することが可能になる

詳細:Google Meet provides additional privacy for livestreaming with new eCDN On-Premises API

2024年7月23日に導入されたエンタープライズコンテンツ配信ネットワーク (eCDN)では、管理者が設定することで、ピアアシストメディア配信を通じて帯域幅の消費をトラフィック量のごく一部にまで削減できることがあります。しかし、追加のセキュリティ要件がある場合では、このメリットを享受することができませんでした。
今回eCDN On-Premises API が導入されることによって、 API を使用してネットワーク グループを構成することで、機密性の高い環境でも活用可能になります。

Google Apps Script 実行時におけるOAuth 同意画面で、承認するスコープを選択することが可能になる

詳細:Granular OAuth consent in Google Apps Script IDE executions

これまで、Google Apps Script のスクリプトを実行する際には、OAuth の同意画面でスクリプトの実行に必要なすべてのスコープを許可する必要がありました。今回のリリースにより、ユーザーが許可するスコープを個別に選択可能になります。
現在は、Apps Script から直接実行される場合にのみこの同意画面が表示されます。また、すでに承認されたスクリプトでは表示されません。

管理対象iOSのアプリ設定でトークンを使用できるようになる

詳細:Use tokens as placeholders for user specific information when configuring managed iOS applications

2024年5月1日にリリースされた、管理者が管理対象 iOS アプリをリモートで設定できる機能で、トークンが使用可能になります。
トークンは、ユーザーのメールアドレスやデバイスのシリアル番号など、アプリを使用するユーザーまたはデバイスに固有の情報のプレースホルダーとして機能します。
以下のライセンスで利用可能です。

  • Business Plus
  • Enterprise Standard, Plus
  • Enterprise Essentials, Essentials Plus
  • Education Standard, Plus
  • Cloud Identity Premium  

Chrome Enterprise Core 利用者向けにChrome ブラウザ プロファイル リストとレポート機能が導入される

詳細:New Chrome Browser Profile Reporting for Workspace users available in the Admin console

Chrome Enterprise Core を利用しているGoogle Workspace ユーザー向けに、管理コンソールからChrome ブラウザのプロファイル リストとレポートが確認できる機能が導入されます。
これにより、管理者はプロファイルの詳細、ブラウザのバージョン、適用されているポリシー、インストールされている拡張機能などの情報を確認できます。
管理コンソールから、管理対象プロファイルのレポート ポリシーを有効にすることで利用可能です。

Google Meet ハードウェアがプライベート認証局 (CA) によって署名された HTTPS 証明書を信頼できるようになる

詳細:Configure Google Meet hardware devices to trust private certificate authorities

Google Meet のハードウェアデバイスでプライベート認証局 (CA) によって署名された HTTPS 証明書を信頼できるようになりました。これにより、サードパーティのユーザーコントロールインターフェース (UCI) の設定と管理のプロセスが簡単になります。
これまでは、Google Meet ハードウェアのタッチ コントローラでサードパーティの UCI を読み込むには、パブリックCA によって署名された証明書を取得する必要がありました。今回のリリースによってプライベート認証局によって署名された証明書を信頼できるようになり、パブリック証明書の署名に関連するコストと複雑さが解消されます。

Google Chat でインライン翻訳が利用可能になる

詳細:Translate messages in-line from one language to another in Google Chat

Gemini Business and Enterprise 、AI Meetings and Messaging のアドオンが有効になっているユーザーにおいて、チャットの[設定] > [自動翻訳] より、自動翻訳設定をオンにすることで、 メッセージで使われている言語を自動的に検出し、ユーザーの優先言語に翻訳することが可能になります。
この機能は、Google アカウント設定に基づいて、受信したメッセージを希望の言語に翻訳します。Google アカウント設定で使用する言語が変更された場合、この機能の更新には最大24時間かかります。
なお、自動翻訳は会話のメッセージにのみ適用され、ホームや通知のメッセージスニペットは翻訳されません。

Google Chat のメンション機能が改善される

詳細:Improvements to mentions in Google Chat

スペースまたはグループダイレクトメッセージにまだ参加していないユーザーをメンションするときに、そのユーザーを追加してメッセージを送信するか、追加せずにメッセージを送信するかを選択できるようになります。
なお、1対1のダイレクト メッセージでは、誰かをメンションすると、その人は参照として扱われ、メッセージに追加されることはありません。 
また、@メンションをスマートチップとして表示することで、他のスマートチップの整合性が高まりました。自分宛て以外のメンションはやや目立ちづらくなり、自分宛てのメンションについては引き続き強調して表示されます。

まとめ

Google Workspace 公式の最新アップデート情報は、以下から確認できます。

https://workspaceupdates.googleblog.com/

今回ピックアップしたアップデートの詳細や、過去のアップデート情報もぜひチェックしてみてください。
次回のアップデートまとめもお楽しみに!