本記事は、Google Workspace Flowsの実践ノウハウを100本紹介する連載「Google Workspace Flows活用方法100本ノック」の一つとなります。
今回は、日々カレンダーに登録される予定の中から、参加にあたって事前に準備すべきことが何かを明確にすることが目的です。予定の少し前に、「この予定に参加するなら、これを忘れずに実施しておきましょう」と教えてくれれば、準備不足で予定に臨むことは減らせるでしょう。
| 難易度 | 初心者向け |
| 実現すること | 直近のカレンダー予定で「参加者がやるべきこと」をだけを教えてくれる |
| 想定する対象者 | カレンダーの予定が多く、内容をチェックしている時間が無い人 |
| 利用サービス | Gmail, Google Calendar |
今回作成する機能では、Googleカレンダーの「説明」に書かれた内容だけでなく、カレンダーにリンクされたドキュメントの中のToDoも確認するようにしています。この仕組みにすることの大きな効果は2点あると考えます。
カレンダーへの情報の掲載方法は、人によって大きく異なるというのが実情です。カレンダーの説明部分に書くケース、「イベントの詳細はこちらです」と別途スライドなどを案内するケース、いずれもあるでしょう。ただしそれゆえに、参加者が事前にやっておかなければならないことを見落とす、ということも起きかねません。
これに対するイベント主催者(招待者)の従来の対策は、ToDoはスライドからカレンダーの説明にも転記するルールにするだとか、「このイベントに参加する方にはToDoがあります」のように別のリマインドを行うようなものだったかもしれません。
ただし、今回の機構でカレンダーからも添付資料からもToDoを勝手に引っ張ってきてお知らせしてくれるのであれば、あえてそのようなことをやる必要がなくなります
上記のように主催者が送るイベント情報の形式が違うことは、イベント参加者(招待受領者)にとっても負担が大きいものです。長い説明や添付資料があっても読むのを後回しにしたり、タイトルだけ見てToDoがあるとも思わず説明に目を通さないケースも少なくないでしょう。
今回の機構があれば、それらの中身を読んでいなかったとしても「イベント参加に必要なToDoだけ」を抽出して知らせてくれます。それだけで、イベント参加の準備もしやすくなるでしょう。
コーディングをする必要もなく、構成としてもかなり単純です。
イベントの内容をサマライズして、ToDoがあればメールを送る。というだけのものです。メールの部分は他のお好みの通知方法に変えるのも良いでしょう
各ステップについて詳細を説明します。
上記のフローを実際に回してみました。
このような予定です。親切に書いてくれているのですが、量が多いので全員が全て目を通してくれないこともありそうですね。
こちらに対して、Flowsで通知してもらったToDoメールが以下です。
「持ち物」もToDoとして入れてくれました。イベント主催者の書き方に引っ張られずお知らせできるのは助かりますね。
まず、説明の中に「あらかじめやっておいていただきたいこと」があります。
さらに、添付されている前の打合せ「内部Mtg」のメモにもアクションアイテムが書かれています。
このようにToDoが散らばっていることもありそうですね。
こちらに対して、Flowsで通知してもらったToDoメールが以下です。
散らばっていたToDoも1つのメールにまとまりました。あれこれ見に行く手間がなくなりますね。
Google Workspace Flowsでもサンプルとして「カレンダーの予定の要約」や「打合せの後で出てきたタスクをメールで送る」のようなものがありました。内容としては類似したものではありますが、説明・添付資料両方から読み込むというアプローチにしたり最小限ToDoだけを送るという形にすることで「取りこぼし解消」という今回の目的に特化させています。
この使い方が有効だと感じた方は、是非利用してみてください。