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Google Antigravity 導入してみた②: デモ紹介

作成者: shot|2025.12.03

本TechBlogは Team xG Advent Calendar 2025 4日目の記事になります。

はじめに

前回の記事ではGoogle Antigravityの導入手順についてご紹介しました。今回は、その続編として、実際にAntigravityを用いた簡単なデモを実施した内容をレポートします。

本記事では、GCP環境を活用しながら、AIエージェントの実力や利便性を体験した様子を中心に解説していきます。

デモ内容

今回のデモでは、CSVファイルのデータ整形および取り込み処理をテーマに取り上げました。具体的には、Google Cloud Storage(GCS)上に格納されたCSVファイルをトリガーに、Cloud Run Functionsでデータ処理を行い、最終的にBigQuery(BQ)へデータをロードする処理をバイブコーディングにより実装します。

この一連のワークフローを、AntigravityのAIエージェントに依頼し、プロンプトを通じてタスクの定義や修正を対話的に行いました。今回使用したモデルは Gemini 3 Pro になります。

構築環境の構成図は下記のようになります。

事前準備

事前に用意したのは仕様を最低限記述したマークダウンのみファイルのみで、この内容をもとに設計書の生成、コーディング、Functions へのデプロイ方法の整理をAIエージェントで実施します。

デモ結果

Antigravityの最大の特長は、AIエージェントとの対話的なプロンプト設計が可能な点です。今回のデモでは、『GCSのCSVファイルを整形してBQに取り込みたい』という要件をエージェントに伝え、必要な処理や関数の自動生成を依頼します。

完了後、ファイルの出力とともに、作成内容の整理とその根拠、さらには次に行うべきと考えられる作業提案を実施してくれます。

あとは対話しながらプロジェクトの作成を実施しています。

↓(コマンドの実行時などはユーザー承認が必要な設定としているので適宜エージェントからの確認が入ります。)

最終的に上記の構成でプロジェクトが生成され、関連処理ごとにファイル分けも自動整理してくれています。
(一点だけ型エラーが発生していました。一応その部分もコード推論で修正案を提示してくれます。)

最後にプロジェクトのREADMEの出力と微調整の指示を出して、一旦の開発は完了となります。

続いてGCP環境で必要なサービスを構築し、READMEに出力された手順に従ってFunctionsのデプロイを実施します。今回はユーザー手動で実施しましたが、GCP環境構築に必要な手順・コマンド・実行もエージェントに依頼することが可能です。

デプロイも問題なく完了したため、ファイルをアップロードしてテストします。

想定通りの結果が得られて、コードも問題なく実装されていることが確認出来ました。(サンプルデータもAIエージェントに作成依頼。が、1名だけ急に汎用っぽくない感じ、、Gemini君のユーモア?)

今回の実装にかかった時間は、GCP環境構築も含めて30分程度です。また、今回はプレビュー期間の個人ユーザー無料枠でエージェント利用をしましたが、この作業+git関連のファイル作成等の追加作業を行ったあたりでGeminiモデルの利用量制限に到達しました。現時点では利用制限に到達した場合はモデル使用不可となり、5時間ほどで再利用可能となります。(その間はClaude, GPT-OSS等別の別のモデルの利用は可能)

さいごに

今回の開発では途中で要件の変更や細かな仕様の追加指示も、チャット形式で簡単に行うことができ、従来のIDEでは得られない柔軟性とスピード感を実感できました。Antigravityの導入により、今後の業務効率化や運用負荷の軽減が期待できそうです。

本記事が、業務効率化やAI活用にご関心のある方々の参考になれば幸いです。将来的に、より実践的なユースケースや運用ノウハウについて知見が溜まれば、またブログ記事で紹介させていただければと思います。

おまけ

事前準備の項に記載した構成図もAntigravityで作成しています。

ただ、今現在では画像ファイルを出力する機能には制限があるみたいで、一応代替案を提案してくれます。今回挿入した構成図はこちらの案で作成しました。