こんにちは、XIMIXの脱炭素施策検討チームです。
「脱炭素問題」近年は環境問題の中でも大きく意識されるようになったため、単語自体を耳にしたことがない方はいないのではないでしょうか？
では、そんな脱炭素・カーボンニュートラルのキーワードとして
Scope は正しく理解できていますか？
筆者は1年ほど脱炭素施策チームとして活動してきたにもかかわらず見落としてしまっていました…
今回はそんな脱炭素おける「Scope」、そしてその中でも企業にとって大切な「Scope 3」についてまとめてみました。
まず、Scopeについて！
サプライチェーンで排出される温室効果ガスは大きく3種類にわけて考えられています。
その種類が Scope とされており、3つのScopeがあります。
つまり、以下の式が成り立ちます。
サプライチェーン排出量＝Scope1排出量+Scope2排出量+Scope3排出量
そして、それぞれのScopeは以下の通りです。
Scope1：事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2 : 他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
Scope3 : Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)
3段階あるScopeのなかで、なぜ「Scope3」に今回注目したかというと
Scope3 ＝ 「自社での削減ができない」範囲だからです。
前項での説明の通り3つにわけられるScopeですが、別の視点で考えると
Scope1、Scope2 = 自社での活動による直接＆間接排出
Scope3 = サプライチェーン購入など間接排出
に分けて考えることができます。
この”サプライチェーン購入など間接排出”とは例えば、
などが該当します。（環境省資料「サプライチェーン排出用の算定と削減に向けて」より）
※リース資産とは、リース契約によって取得した、購入したと同然の効果とコスト負担を持つ資産です。たとえば、リース契約をした工作機械、事業用車両、重機、コピー機、パソコンなどの資産が該当します。物件の所有者である貸す側は、その物件の借りる側に対してリース期間にわたって、使用する権利を与えます。
リース資産｜勘定科目・耐用年数・仕訳方法
直接排出に比べ算出方法が複雑で可視化が難しそう、と思われるのではないでしょうか？
実際Scope3はCDPサプライチェーンレポート2022によると、
回答企業の72%が自社活動での排出量（Scope1＋Scope2）を報告したのに対して1つ以上のScope3カテゴリーの排出量を報告した企業は41%にとどまっています。
また、Scope3での排出量は平均でScope1・2（上流部分）に比べて平均で11.4倍排出量が多いことも報告されています。
このように、排出量が多いにもかかわらず、その大部分の排出を企業側で報告・開示できていないのがScope3なのです。
Google Cloud では、脱炭素に基づいて選択したり、炭素排出量を可視化できることを知っていますか？
例えばGoogle Cloud の Carbon Footprint（二酸化炭素排出量）からはサービスやリージョン別、プロダクトごとの使用量などを確認できます。
参考：https://cloud.google.com/carbon-footprint?hl=ja
この機能を用いて、弊社では昨年同じ処理を異なるアーキテクチャで行い、炭素排出量を比較する実験を行いました。
詳しくは以下の記事をご覧ください！
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